TOEFLがいいのかIELTSがいいのか

TOEFLがいいのかIELTSがいいのか

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こんにちは。藤本です。

海外の大学に留学するのに最大の障壁の1つが英語力ですね。

このブログでも何度か書いていますが、私の場合も最大の障壁がここでした。

 

私が留学した2007年当時、英語圏留学のための英語試験はTOEFLが一般的でした。

というか、それしか選択肢は考えられないという状況でした。

その後TOEFLは現在のiBTに移行、難易度が高まり、それと同時にIELTSというもう一つの試験に乗り換える受験者も増えてきました。

IELTS国内受験者数は2010年からの4年で3.5倍に増えています。

参考:IELTS白書2013-2014

 

この潮流は世界的に見ても言えそうです。

イギリスの大学留学は今年からTOEFLが認められなくなり、実質選択肢はIELTSしかなくなっています。

カナダの場合、私が知る限り全ての大学でTOEFL、IELTS両方が認められます。

TOEFLの本場アメリカもIELTS採用の大学が急速に広まっていて、現在主要な大学はTOEFL、IELTS両方が認められるようになっています。

世界的にはTOEFL受験者数よりもIELTS受験者数の方が多いとも言われています。

 

ということで、2009年以前くらいに留学した人にとっては「留学と言えばTOEFLでしょ、IELTSって何?」って状態だと思いますが、これから留学を目指すならTOEFLがいいか、IELTSがいいかしっかり評価してから準備をした方がいいでしょう。

1-2年前くらいまではTOEFLで上手く行かなかった人がIELTSに流れるという感じでしたが、最近は最初からIELTSで受験を考える人も増えている感じがします。

ではぶっちゃけ、どちらがいいのでしょうか?

 

これは色々な要素があるので一概には言えません。

まず確認すべきは留学希望先の大学がTOEFL、IELTSでそれぞれどのくらいの水準を求めているかです。

TOEFLとIELTSのスコア換算表は正式なものがないので、なかなか単純評価は難しいのですが、一般的には

TOEFL iBT 100点 = IELTS 7.0点
TOEFL iBT 88点 = IELTS 6.5点

と換算されます。

 

このとき大学の出願条件が

TOEFL iBT 100点、または IELTS 6.5

となっていれば間違いなくIELTSを受験した方がいいでしょう。

なぜこういうことが起こるかというと、上述したとおり、正式な換算表が無いからです。

各校独自の観点で出願条件を定めているので、こういうことが起こります。

 

では大学の出願条件が

TOEFL iBT 100点、または IELTS 7.0点

となっている場合はどうでしょう?

 

この場合、一般的な換算から見ると同じレベルに思えますが、私の感覚からも、多くの受験者の意見を聞いてみても同じ水準ならIELTSの方が簡単という人が多いです。

これは根拠が示しづらいのですが、こんな見方もできます。

TOEFL受験者の日本人平均スコアは120点満点中70点です。これに対してIELTS受験者の日本人平均スコアは9.0満点中5.7点です。

TOEFLの平均スコアが満点の58%(=70/120)、IELTSの平均スコアは満点の63%(=5.7/9.0)ということで、IELTS受験者の方が平均得点率は高いと言えます。

かつTOEFL100点は得点率が100/120=83%なのに対して、IELTS7.0は得点率が7.0/9.0=78%ということで、もし平均的なTOEFL受験者がTOEFL100点を目指すなら得点率を25%アップさせなければなりません。

一方IELTSの平均的受験者がIELTS7.0を目指すなら15%のアップでいいということになります。

結構違いがありますね。

いや、もちろん受験者の母集団が違いますし、得点の取りやすさにも違いがあるでしょうから、こんな比較意味がないことは分かってるんですよ。

でも個人的に、感覚的なものですが何となく納得できるものがあります。

 

他にもTOEFLとIELTSの試験特性に違いがあります。

TOEFLの場合、かなりリスニング力が求められます。

Integrated Taskと言って、リスニングで聞いたことに対して書いたり、話したりする問題があります。

より実践的とも言えますが、リスニングが苦手だとライティングとかスピーキングのスコアが上がりにくい仕組みになっています。

 

一方IELTSの場合、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングが分かれているので、1つの苦手分野が他に影響するということはないですが、鬼門になるのがライティングです。

分量も充分で、意味は通じて、誤りがない、というだけではIELTSライティングのスコアは上がりません。

高度な表現を使ったり、読みやすい、分かりやすい文章が書けないといけないわけです。

 

そういう背景もあり、実際に日本人の平均スコアを見ると

TOEFL(2012年)
リスニング:17点
リーディング:18点
ライティング:18点
スピーキング:17点

IELTS(2012年 アカデミックモジュール)
リスニング:5.9
リーディング:6.0
ライティング:5.3
スピーキング:5.6

となっていて、

リスニングとスピーキングで苦労するTOEFL
リスニングで稼ぎ、ライティングで苦労するIELTS

という特性になっています。

どちらがより自分に向いているか、はしっかり考えて選択すべきでしょう。

 

ということでTOEFLとIELTSは、どちらを受験するかしっかり評価して準備するべきです。

一番もったいないのはIELTSという選択肢を知らずにTOEFL一本で頑張って苦労するケースです。

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最後までありがとうございました。