2017年に向けた留学プロジェクト ~2月にすべきこと~
- 2016.02.02
- 2017年留学プロジェクトシリーズ
- 留学プロジェクト
こんにちは。藤本です。
現在、The Globe and Mailによるカナダの大学レポートのご紹介を行っておりますが、2月最初の投稿となりますので、本日は一旦中断して、2017年留学プロジェクトシリーズの2月号をお届けします。
このシリーズは2017年夏にカナダの大学・大学院への留学を目指す人向けに毎月1回、何をすべきかを書いていくものです。
さて1月号で書いた通り、留学のスタートは目標、ゴールを決めることでした。
それが決まったらいよいよ準備をスタートしていきます。
準備で必要なものは
学部留学の場合
・TOEFLまたはIELTSのスコア
・日本の学校での成績
大学院の場合はこれに加えて
・GREまたはGMATのスコア
・履歴書、エッセイ、研究計画書、推薦状等の出願書類
・インタビュー準備(一部)
などが必要になってきます。
このうち帰国子女を除く日本人受験者にとってもっとも時間を使うのは何か?
それがTOEFL、IELTSのスコアメイクです。
ということで来年の留学を目指すなら早速この2月からTOEFL、IELTSの準備を始めましょう。
たまに留学をしたら英語力がつく、というように考えられている方がいますが、大学、大学院に進学する場合は、留学前に英語力が一定レベル以上に達していなければ入学が認められません。
入学したらいきなり英語で授業を受けるわけですから当然ですね。
ではそのTOEFL、IELTSの準備で必要なものは何か。
すぐに取り掛かりたいことがいくつかあります。
英語を勉強するマインドを作る
まずカナダの大学・大学院に行くために、ざっくりとどのくらいの英語力が必要かということについて、以下の記事を読んでもらうと良いと思います。
そして
・帰国子女ではなく、インターナショナルスクールや英語サークル、英語での仕事など普段英語環境に触れる生活をしているわけでもなく、物心着いてから英語圏に1年以上生活したこともない
・1年語学留学を考えているわけではなく、どうしても来年夏に大学に入学したい
の2つに当てはまる方は、ここで腹をくくりましょう。
今後、TOEFL、IELTSの目標スコアを取るまでは、学校関連や仕事、食事・睡眠以外の時間はすべて英語学習に捧げると。
ちょっと厳しい言い方かもしれませんが、英語を本格的にやったことがない方にとっては、楽して片手間で攻略できるほどTOEFL、IELTSの世界は甘くないですので、ここはそういう認識をまず持ちましょう。
もちろん現実的にはときどき休憩したり、リフレッシュも大切ですが、気持ちの問題として留学したいなら、それくらいの気持ちで取り組みましょうということです。
可能であれば周囲の理解ある人にはあなたの覚悟を伝えて、協力頂く環境を作りましょう。
TOEFLかIELTSかを決める
さて覚悟が決まったら、次に決めたいのがTOEFLを受験するか、IELTSを受験するかです。
どちらを受験するかで対策も異なりますので、慎重に選択して欲しいところです。
両者の特性はこちらの記事を読んでみてください。
私は、帰国子女など英語の耳が出来ている人以外にとっては、IELTSの方が取り組みやすいと思っています。
また永住権取得も視野に入れている人は、永住権取得でもIELTSが必要になる場合がありますので、その意味でもIELTSを検討されると良いのではないかと思います。(なお、永住権取得の場合は留学の場合とは別のモジュールを受験しなければなりませんが、半分は共通の問題です)
上記のリンク先にもありますが、IELTSについては別ブログで情報を発信していますので、そちらも参考にしてみてください。
IELTS受験講座 目標スコアを突破し留学・移住を実現する方法
試験の概要の理解
どちらの試験を受験するかを決めたらいよいよ勉強に入ります。
最初にやるべきは試験の概要を知ることです。
これは具体的には試験の過去問を見ることです。
TOEFLもIELTSも公式問題集と呼ばれる過去問が市販されています。
これを購入して、眺めてみたり、解いてみたりして、問題の傾向を研究します。
公式問題集を見ることで、どのようなスキルがどのレベルで求められているかが分かると思います。
そして実際に解いてみることで現在のレベルもある程度分かります。
その求められているレベルと現在のレベルとの差が、今後埋めていくべきものになります。
英語基礎力をつける
目標との課題が理解できたら、その課題のための勉強をしていきます。
ここでいきなり問題集をガンガン解こうとする人もいますが、これまで英語をある程度勉強してきた人以外は、あまり効果的ではありません。それよりも英語を基礎からつけていった方が良いです。
英語の基礎は何かというと単語と文法です。
この2つがガタガタだと、聞き取れない、読めない、書けない、話せないの4重苦からいつまで経っても脱出できません。
回り道に見えますが、最初の段階で単語と文法をきっちりやっておくと、後が楽です。
単語力は私は以下の単語帳をお勧めしています。どちらでも良いです。どちらも似たようなものです。
ちなみに単語は毎日10個づつ覚える、なんてことはしません。
一気に短期間で詰め込みます。
上記のTOEFL英単語ならRank3まで、IELTS英単語なら重要語レベル3までが当面の目標です。
覚え方はこちらを参考にしてみてください。
次に文法ですが、TOEFLもIELTSも文法問題はないので、大学入試で問われるような細かい知識を覚えることは当面は必要ないです。
ただリスニングやリーディングで誤りなく情報を拾っていくために必要な知識を身につけるというイメージです。
例えば、関係代名詞・関係副詞・分詞構文・比較表現が使われた文章を見て、返り読みせずに前から意味が取れる、くらいが出来るような文法知識を身につけておくという感覚です。
文法を復習したいという方はこちらの本がお勧めです。
この本はかつて私も高校生だったときにお世話になった名著「英文法講義の実況中継」の改訂版です。
口語体の説明で非常に読みやすいです。
試験の初回受験日を決める
TOEFLもIELTSも何度も受験してよい試験です。
受験料がかかりますので無駄に受験しろとは言いませんが、初回受験日は早めに決めておくと良いです。
理由は3つ。
・試験会場の雰囲気が分かる
・現在のスコアが分かる
・目標が出来てまず一歩スタートが切れる
試験についてですが、試験内容は公式問題集を見れば分かります。
しかしそれだけでは分からない本番独特の雰囲気だったり、時間の使い方だったりは、実際に受験してみないと分からないことが多いです。
私自身の経験でも、私の知っている人の話を聞いても、初回の受験はなかなか実力通りに結果が出ません。早めに受験を経験しておくと、それだけ早めに本番を想定した準備ができるということになります。
次に、現在のスコアが明確に出ます。公式問題集を解くことでリスニングやリーディングのスコアは分かりますが、ライティング、スピーキングについては自己採点が出来ません。
早めに受験することで、自分のスコアが分かり、目標とのギャップが明確になります。
最後に目標が出来ることの重要性です。1月号で留学の目標の話から始めた通り、人間目標がないと行動が出来ません。初回受験日を決めることで目標が出来て、きっちりその日に向けて動けるようになります。
また試験会場で多くの受験者を目の当たりにすることで、留学や英語力向上を目指す人がこれだけいるというように実感することも重要です。
これらのメリットがあるため、私は早めに一度受験することをおすすめしています。
受験料がもったいないから、実力がついてから受験したいという気持ちもよく分かりますが、実際に相手を知ることのメリットは極めて大きいものですから、まずは1回受験してみましょう。
これから勉強を始める方でも出来れば3月には一度受験しておくことをおすすめします。
受験は以下から予約できます。
試験の予約は早めにしないと席が埋まります。3月の初回受験に向けて早速予約しておきましょう。
あ、ちなみにIELTSの受験にはパスポートが必要です。
パスポートをまだお持ちでない方は早めに作っておいてくださいね。
ということで、2月号はかなり詰め込みましたね。
一気に出したので、一見大変かもしれませんが、コツコツと積み上げていけば完了します。
次回このシリーズの投稿は3月初頭に投稿予定です。
それまでに今回の宿題やってみてくださいね。
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