移民が増え続けるカナダ
こんにちは。藤本です。
カナダの移民に関する記事がThe Glob and Mailに出ていました。
Immigrants will comprise growing share of Canada’s population by 2036
この記事によると、カナダの人口に占める移民の割合は今後もどんどん高まるという予測が出ています。
特に
「20年後には、トロントの労働人口に占める非白人の割合は約7割に達する」
というデータがちょっと衝撃ですね。
現在でも、住民に占める移民の数はかなり多いのですが、さらにそれが7割に達するということです。
白人がむしろマイノリティになる、という世界です。
これは、移民を受け入れると、最終的には元の住民がマイノリティになる可能性がある、ということを示しています。
欧州では、移民に対する風当たりが強くなりつつありますね。
誰しもマイノリティにはなりたくないので、そういう反動があるのは理解できる気がします。
日本でも移民受け入れに関する議論が出ていますが、今のところ支持しない意見が優勢そうです。
しかし、カナダはそれとは逆に移民を増やす政策が続いています。
その数を増やすかどうかは別として、今後も移民を受け入れ続けることについては、多くのカナダ人は支持しているようです。
しかも、今のところですが、移民の数を増やしつつも、安定や治安を保った社会を築けています。
そういう意味ではカナダというのは、ある意味特殊で面白い国だと思います。
私は自分自身が海外に移住している身なので、日本の移民受け入れについては、なかなか意見は言いにくいですが、1つ思うのは、カナダにおける「移民」という概念に対する感覚と、日本や欧州における「移民」とは何だか別の概念のような気がするということです。
これは、カナダは元々移民で出来上がっている国というのは要素として大きいと思います。
先住民以外、つまりほとんどのカナダ人は遡ればどこかの国からの移民なのだから、今後も移民を受け入れたら良いのでは?物凄ーく乱暴に言うと、そういう理論が成り立つのが、カナダなのかもしれません。
実際、上記のThe Glob and Mailの記事に対するコメントなんかを見ていると、
「今カナダに住んでいる人も、先住民以外はみんな移民だしね」
みたいなコメントもあったりします。
つまり、移民という概念の中に半分自分も入っている感覚なのかな、と思うわけです。
これに対して、日本人にとっては、移民とは他人の概念ですね。
だから同じ感覚では語れない、という気はします。
白人がマイノリティになるまで移民を受け入れていきそうなカナダ。
そんなカナダが今後、どんな社会になっていくのか、見守ってきたいと思います。
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