カナダから見たデフレ

カナダから見たデフレ

こんにちは。藤本です。

トロントで暮らしていると、毎日物価の高さにため息が出ます。

 

特に日本と比べて高いと感じるのは何といっても家賃と車の保険料。

他にも生鮮食品やお肉なども意外と日本より高いものが多いです。

 

また外食も高いです。

マクドナルドですらセットを頼むと10ドル以上します。

レストランではチップも払わないといけません。

日本のように800円で定食を食べられるようなお店は見たことがありません。

 

すでにいろいろなものが高いのに、毎年当たり前のように値上げされたりもします。

 

ひと昔前まで

「日本は物価が高い」

とよく外国人が言っていた記憶がありますが、ここ数十年、日本の物価が下落し続けたという現実を改めて感じます。

つまり、外国から見ると、今や日本は「安い国」と感じられるわけです。

かつて日本人が途上国の物価を安く感じていたように。

 

このデフレ現象、日本にずっといるとあまり気づかないかもしれませんが、モノの価格競争が激しくなって企業が儲からないため、労働時間は長くなる一方なのに働いている人の所得は上がらないということです。

また、実質的には放っておいてもお金の価値がどんどん上がることになるため、新しい事業に投資をするといった前向きな行動へのインセンティブが働きにくくなり、社会全体にとても暗い雰囲気を与えてしまっています。

 

一方、ここトロントでは毎年ものすごい勢いで不動産価格が上昇していきます。

この状況は問題だと思いますが、やはり世界中からトロントに住みたいと移住してくる人がたくさんいるということでもあります(投機目的で不動産を買う外国人も多いようですが)。

我が家は買った瞬間から値下がりしていく日本の不動産を購入する気は全くなかったのですが、トロントでは家を買ってコツコツ手入れをして価値を高めてリタイア前に売る、という計画を立てる人が多い理由がよくわかります。

 

起業などへのチャレンジ精神も日本人より旺盛のように感じられるのも、こういった要因が関係しているのかもしれません。

 

日本の生活に慣れているとトロントは物価が高いと文句の一つも言いたくなりますが、このように外に出てみると日本の問題点に気づくこともあります。

日本では選挙が近づいていますが、明るい未来を感じられる結果となるといいなと思います。

 

それではまた。