Covid-19:トロントの状況
- 2020.07.16
- カナダの生活

少しずつ前進していますが未だビジネスや社会活動にいろいろな制限があるトロントです。カナダの中ではケベック州とオンタリオ州が死者数も感染者数も多くて深刻だったのですが、ケベックは早くからビジネス再開を始めたので、オンタリオは今や世界で最も元の生活に戻るのが遅い都市のひとつではないかなと思います。
慎重なビジネス再開策に加え、アメリカに比べてそこまでBlack Lives Matter運動やマスク反対運動が激化していないこともあり、だいぶ状況がよくなってきました(トロントでは公共の室内ではマスク着用が義務化されています)。
今週金曜からはオンタリオ州の大部分でステージ3に移行することが決まり、ほぼすべてのビジネスが再開となります。GTAなどトロント中心部も今月中には同じステージに入れるかというところにきています。しかし、ステージ3でも以下のビジネスはハイリスクとされ、再開できないことが決まっています。
遊園地
ビュッフェ形式のレストラン
レストランやバーでのダンス
子供対象の宿泊キャンプ
カラオケバー
サウナ
カジノ
こちらではカラオケバーが日本で言う「接客を伴う飲食店」にあたるようです。やはり世界各国のデータをもとに、どこに規制をかけるべきか対策されているのだと思います。
Covid-19のニュースを見ていると隣の大国アメリカの混乱がひしひしと伝わってきて、やっぱりカナダとアメリカは似ているようで全然違うなぁと思っています
アメリカは公的医療保険がなく、体調が悪くても病院に行けない人も多いといいますが、カナダは日本と同様保険がありますし、Covid-19の検査や治療費は無料となっています。
経済状況に応じて会社員が解雇されるのはアメリカと同様カナダでもそんなに珍しくないことですが、Covid-19が原因で職を失った人は今は月2000ドル(16万円)が国から支給されるので、あまり暴動などにつながっていないのかなという気もします。この状況でも普通に働いている人たちからすれば、給付金支給が人々の仕事再開へのやる気を失わせ、経済の復興を妨げるということで反対意見もかなり多いようですが、社会の治安を保つという役割もある程度果たしているのかもしれません(しかしアメリカに比べると経済規模はとても小さいので、急激な財政悪化がこれから社会にどう影響してくるのか、非常に心配ではあります…)。
アジア人が多いトロントでは特にアジア人差別は体験しませんし(あるとは聞きますが)、こんな状況でも今のところ平穏に暮らせていることはありがたい限り。
経済を再開するとまた状況は悪くなるのでしょうが、何とか持ちこたえられるといいのですが…。
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