正規留学先としてのカナダ11の魅力 (大学制度編)

正規留学先としてのカナダ11の魅力 (大学制度編)

542401_29006517

カナダの魅力として

第1回は教育水準
第2回は英語環境

について書きました。

今回は第3回として大学の制度上のメリットについてまとめてみます。
カナダの大学は留学生にとって魅力になるオプションをいくつか提供してくれています。

 

魅力その5 (学部入学の場合)高校からの直接入学が可能

留学を考えたときに、その国の大学や大学院に入学しやすいかどうかというのは、現実的な話として重要な要素です。

まず大学(学部)についてです。

英語圏のうち、イギリスとオーストラリアについては日本の高校を卒業した後、1年間のファンデーションコースという準備コースを経由して入学する必要があります。

このため入学が1年遅れるというデメリットがあります。

一方、アメリカとカナダはこの制度がなく、入学条件を満たせば高校から直接入学が可能です。

この入学条件ですが、アメリカの場合はTOEFL等で英語力を証明した上で、SATという日本でいうセンター試験のようなもので、学力を証明します。

カナダはSATにあたるものがなく、TOEFL等の語学力と高校までの成績で決まります。

一般に、カナダの大学は入学が難しいと言われます。
その理由の1つが、入学条件の1つである高校までの成績のハードルがそれなりに高いということです。

アメリカの場合は私立の学校が多く選択肢も幅広くあるため、高校の成績が十分でなくても入学を認める学校を探すことができます。(当然、学校のレベルはそれなりということになりますが。。)
一方、大学はほぼ公立であるカナダの場合は、レベルも一定以上に保たれているため、成績が十分でない場合は、選択肢が限られてしまうということです。

ということで、正確にはカナダの大学が難しいのではなく、基準が一定以上に保たれているため、成績が十分でない人にとっては選択肢が少ない、ということになろうかと思います。
成績が十分な人にとってはSATがない分、むしろ入りやすいとも言えます。

そして、仮に高校までの成績が合格基準に満たない場合でも、一旦カレッジ(日本でいう短大)に入学した後、大学に編入というルートがあるので、そちらのルートを模索する価値はあります。

次に大学院についてです。

大学院の入学条件は、アメリカとカナダは同じで、TOEFL等の語学力の証明とMBAならGMATという試験、それ以外ならGREという試験を受けてスコアを出す必要があります。

トップ校に関して言えば、アメリカよりもカナダの方が入りやすいのではないかと思います。
これはもちろんランキングに差があるということもありますが、アメリカの学生がカナダの大学院に入学するよりも、カナダの学生がアメリカの大学院に入学する数が多いという事情もあります。
競争率が低いということですね。

 

魅力その6 在学中のアルバイト、就労が可能

制度面でのメリットとして、在学時に働けるか、という観点があります。

大学在学中に働くことができると、その国での経験値を増やすという意味でも、語学力の向上という意味でも、ネットワーク拡大という意味でも、そしてもちろん収入という意味でも大きなプラスになります。
特に長い夏休みはこういったアルバイトやインターンシップのチャンスです。

この点、カナダの大学には魅力的なオプションがあります。

カナダでは、カナダ移民局が認定するカレッジや大学で本科コースを6ヶ月以上受講すると、在学中の就労ビザ(OCWP)が申請できます。(2013年現在)

これは大学付属の語学コースは対象外であるため正規留学ならではのメリットです。
(ただし、各学校で定めた一定基準以上の成績が必要になる場合もあります。)

私もこのビザを取得し、夏休みに現地でインターンを行いました。

学期中は週20時間まで、夏休みや冬休みなどのブレイク期間中はフルタイムで職種を問わず就労可能です。

アメリカの場合はキャンパス外での労働許可は基本的に下りないため、これはカナダならではのメリットと言えます。

 

魅力その7 卒業後の3年の滞在が可能 

卒業後にその国に滞在したいという学生は多いようです。

通常は現地の企業に就職して、その企業から就労ビザを発給してもらうという形になります。
就労ビザの発給は、どの国でも発給する側の企業に負担がかかるため、その発給をサポートする企業を見つけること(オファーをもらうこと)、そして現地の人でなくて、その人でなければならないことを証明する必要があるなど、かなり高いハードルになります。

カナダの場合、公立カレッジ、または大学を卒業すると、Post Graduation Work Permitという就労ビザを申請し、カナダに残って働くことが可能になるという制度があります。(2013年現在)

これは2年以上のプログラムを卒業すると、最長3年間の就労ビザが見込めるということです。
この就労ビザには就職先のサポートが不要になりますので、仮に就職先が決まっていなくても、ほぼ無条件で3年間滞在することができます。

アメリカでも同様の制度がありますが、期間は1年間となっており、カナダのこの制度はとても魅力的な制度です。

 

魅力その8 将来の移住にプラスになる

カナダは積極的に移民を受け入れる国の1つですが、その移民申請にあたり、カナダで2年以上の就学をした経験がプラスになることがあります。

どういった区分で移民申請するかにもよりますが、将来海外に移民を考えている場合、カナダで留学することで、カナダ移住の道が開けるというのは大きなメリットです。
(ただし、移民制度は毎年のように変化しており、将来今の制度のままかは不明です。移民だけを目的に留学されるのは制度変更のリスクを考慮する必要があります)

留学前に移民するかどうかまでは考えていないかもしれませんが、もしかすると、将来、「留学していて良かった」と思える日が来るかもしれませんよ。

 

続きはまた次回。

最後までありがとうございました。