留学生が目指すべき1つのスタイル ~海外と日本のハイブリッド人材~

留学生が目指すべき1つのスタイル ~海外と日本のハイブリッド人材~

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こんにちは。

Masaです。

先日、海外起業・海外就職フェスティバルというセミナーに参加したときに、懇親会の席で講師の1人から聞いて印象に残ったのが、以下の言葉でした。

「本当は、留学などで海外に出た日本人も、いつかは日本に戻って日本のために貢献してほしいと思っている。しかし、実際に見ていると、折角海外留学で国際感覚を持った人でも、日本に戻ると1年もしないうちに再度日本の平均的な社会に埋もれていってしまう。」

この方はアメリカで20年以上ビジネスをされてきた方ですので、その間、アメリカで知り合った多くの日本人を見ていての実感なのだろうと思います。

 

海外経験・留学経験が活かせない人たち

よくこういう話を聞きます。

社費でMBA留学した社会人が海外で学んだ知識・経験を活かそうと意気揚々と帰国したのに、結局やる仕事は留学前と何も変わらず、不満に思って辞めてしまった。

海外で育った中学生や高校生が日本の学校に戻ったときに、あまり流暢な英語をしゃべると教室で浮いてしまうため、わざと日本人発音の英語をしゃべるようにした。

こういう話は、日本側の受け入れ体制が不十分として結論づけられることが多いわけですが、そもそも受入れ側は、海外のことを知らない人が多いわけで、そこだけを変えろというのはあまり現実的な解ではないと思います。

逆に海外生活や留学をする人の側にも工夫というか心構えがいると思うんです。

 

目指すは欧米式と日本式のハイブリッドタイプ

海外にあこがれて、海外に飛び出した人は、海外のこと全てを肯定的に捉えてしまい、帰国した後もその海外流を通してしまい、周囲から理解が得られないというパターンに陥ることがあります。
逆カルチャーショックというやつです。

また逆に、そのようになることを回避したい一心で、帰国後に、一切海外色を出さずに過ごした結果、早々に元の日本感覚に戻ってしまい、折角の海外での経験を無駄にしてしまった、というケースもあります。

これらのケースで、よくない結果に陥ってしまった原因の1つは、欧米式スタイルと日本式スタイルの2つがあったとすると、そのどちらか一方だけを肯定して、一方を否定する態度を取っていることです。

今後海外留学を経験される方は、そのような一方的に欧米式人間になるのでもなく、かといって無理に日本人になりきることでもなく、欧米式と日本式のハイブリッドタイプを目指すべきじゃないかと思っています。

欧米には欧米式の、日本には日本式の、それぞれ素晴らしい点があると思います。

例えば、欧米なら、失敗を恐れないチャレンジ精神とか、議論と人格を別物と考えて大いに議論するやり方とか。

日本なら、相手に対する思いやり、空気が読める力、自己犠牲してでも全体のことを考えられるチームワーク、正確性とか。

それぞれ、その国の文化の中で培われてきた価値観や能力なので、それぞれの社会では必要性もあり、また交じり合うことが難しいものもあります。

だからこそ、留学生は日本と海外の両方を経験した結果として、どちらか一方に偏るのではなく、両方の良いところが取れる人間になるべきなんです。
またそれができることこそが留学して海外を経験することの価値だと思います。

いいところ取りをして、1つに統合できれば、最高でしょうが、そこまでいかなくても、例えば、日本モードと欧米モードの2面を持っておき、日本的要素が要求されるときには、日本人モードで、欧米的要素が要求されるときは、欧米モードで、といった形で自在に切り替えができるようなハイブリッド型になれると、留学後に活躍できる余地が大きくなるのではないかと思います。

留学の際は、両方の側面を持つハイブリッド型を目指すことを意識しておく、というのが私からの1つの提案です。

 

活躍するハイブリッドな人たち

前述のセミナーの講師の方は、20年以上アメリカでビジネスをされていらっしゃったというプロフィールから想像されるアメリカナイズされたアグレッシブな印象ではなくて、極めて温厚な印象の方でした。

恐らくアメリカでビジネスをするときはアメリカ式で戦いつつ、日本の良い面も持ち続けているハイブリッドな面を持ち合わせているのではないかと思いました。

以前このブログでご紹介した青山TGセミナーの伊藤さんも、元々は帰国子女で海外事情にはとても精通しておられますが、とても穏やかで日本的な思いやりあふれるお人柄です。

 

私自身はハイブリッド人材への道はまだまだですが、こういった人たちを目指して頑張りたいと思います。 

最後までありがとうございました。