仕事以外の経験を求められるエッセイについて

仕事以外の経験を求められるエッセイについて

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こんにちは。

Masaです。

海外MBAの場合、出願書類にエッセイがありますが、そのエッセイの定番のお題の1つとして「仕事以外でやってきたこと、達成したことを書きなさい」というお題があります。

このお題って多くの日本人にとっては苦労するお題の1つではないかと思います。

私自身もMBA留学までの社会人7年間はがむしゃらに仕事ばかりやっていたので「さて、何を書こう?」と戸惑った記憶があります。

 

仕事以外の経験が求められる背景

そもそも(欧米の)MBAでこんなお題のエッセイが求められる背景は何でしょうか。

そこには元々仕事一辺倒の人はダメ、仕事以外の生活が充実していてこそ良い人生という考え方があるわけです。

いわゆるワークライフバランスですね。

しかし、日本で生まれ育った人の中には、ワークライフバランスという概念についてピンとこない人や、仕事一辺倒がダメという価値観に違和感を覚える方もいると思います。

ということで、この部分をもう少し掘ってみますね。

 

日本と欧米との差

ある方が仰っておられましたが、欧米では職場からなるべく早く帰宅することを考えて効率的な仕事の仕方や議論の仕方が発達したと言います。
これに対して、日本では長時間いる職場の居心地をよくするために快適な職場環境や職場のコミュニケーション手段が発達したということです。

仕事は休日のためにあるという考え方が徹底しているのが欧米の価値観。
仕事に楽しみを見つけるという感覚は薄いのかもしれませんが、その分、休日を楽しむための社会インフラも発達していて、パーティをしたりコーヒーを飲みながら読書を楽しんだりと個々人の休日の過ごし方もとても上手です。

一方、仕事を中心と考え、そこに楽しみややりがいを見つけようとする日本。
休日は文字通り「休む日」で、休日に何かを楽しむという意識が低かったり、休日の使い方について考えることが苦手だったりします。

まずこういった社会的な価値観の違いがあることを認めてしまいましょう。

その違いを考慮した上で「ワークライフバランス」です。
もともとの概念は、経済的な収入を得るためには仕事が必要、けれど仕事ばかりで心身の健康や家庭の安定を崩す人が増えてきたことから、仕事(ワーク)と休暇・プライベート(ライフ)のバランスを考えましょうという概念です。

どちらかというとワークに偏りがちな人が多かったことから、積極的に休暇も取ろうという趣旨で使われることが多いですが、ワークライフバランスの本来の趣旨はあくまで「バランス」です。
健全で生産性の高いちょうどよいバランスを見つけることが大事です。

ワークとライフの比率は50:50がいいのか、90:10がいいのかは、その社会とか個人によって異なってきます。
同じ人でも年齢によって変化することもあるでしょう。

例えば、成熟社会ではライフのバランスが高めになるかもしれないし、発展途上国や急成長している国ではワークの比率が高いのかもしれません。
例えば、あなたが若い起業家で、今の仕事がとてもクリエイティブで楽しくて仕方がないという状態なのであれば、当面はその仕事に没頭するというのはアリだと思います。
最近では、社会起業家のようにワークとライフを併せ持ったような働き方も出ています。

あくまでその人にとって健全であるというのが「ワークライフバランス」を考えるときの大事な視点だと思います。

あなたにとって理想的な「バランス」とはどのようなものですか?

 

あなたらしいライフ活動

社会や個々人によって最適なバランスが違うということを認めてしまえば、ワークライフバランスというものが少し身近に感じませんか?

で、冒頭のようなエッセイのお題にどんなことを答えるかということです。

結論から言えば、人によって最適なバランスが違うわけですから、あなたらしい「ライフ観」とその中で考えたこと、得たことを表現できればいいわけです。

まあ、ライフというのは楽しむためのものと考えれば、「達成したこと」というのはちょっと違和感があったりもするのですが、ほとんどライフの比率が取れていない場合でも、その中で過去にさかのぼれば1つ2つはあなたらしいライフの考え方や過ごし方があるはずです。

その中で何か達成感を感じたことがあればそれを書いていけばいいわけです。

趣味でもいいし、旅行でもいいし、地域コミュニティの付き合いでもいいし、もしかするとSNS上でのネットワーキングの話でもいいのかもしれません。
どうしても見つからなければ学生時代くらいまでさかのぼってもいいんです。

まあ個人一人で過ごすライフスタイルよりは、人との関わりを表現した方が評価はされると思うので、なるべく人との関わりのあるものを書いた方が良いと思いますが。

ちなみに私の場合は、趣味の話と学生時代のサークルの話を書きました。

 

エッセイのお題というのは、このように色々と考えさせるお題が多いですね。
私は「留学の経験の素晴らしさは、留学前の準備段階から始まる」と考えていますが、それもこういったエッセイの準備等を通じて色々なことを考えさせられるからです。

最後までありがとうございました。