現地の就職可能性について
こんにちは。藤本です。
ここ数日連続して同じような質問を頂いております。
Q.現地の就職は可能ですか?
私もすべての職業を把握しているわけではありませんが、一般的な考え方についてまとめてみます。
まず大前提として、現地ではあなたは外国人になるわけです。あなたが日本で就職できる可能性、カナディアンがカナダで就職できる可能性と比較すると、あなたがカナダで就職できる可能性が低くなるのはある意味当然です。
これは逆に日本で就職先を探している外国人をイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。
このことは少し厳しいかもしれませんが、1つの現実として念頭に入れておいて欲しいと思います。
そして、現地の就職可能性については、その人がどれだけ実力を高められるか、在学中に就職先とコネクションを作れるか、そのときの景気の状況はどうか、といった要素がかなり大きいです。
要はその人の頑張りと運に左右されるところが大きいということです。
その前提を置いた上で、更に考えると、どのような職種を目指すかによってやはり可能性も変わってくるのかなという印象を持っています。
ここでは職種をざっくりとスキル系、非スキル系の軸と、対人系、非対人系の軸とに分けてみます。
スキル系 | 非スキル系 | |
対人系 | 弁護士、コンサルタント等 | 営業、接客等 |
非対人系 | エンジニア、アート等 | 事務職、肉体労働等 |
スキル系とは専門知識とか専門スキルが求められる職種です。
代表例はエンジニアです。
医者、弁護士、会計士などの資格が必要な職種ももちろんスキル系ですね。
アート系などもある意味スキル系です。
簡単に言うと
「その人でないと務まらない仕事」
「特殊な訓練を受けたスキルを持つ人でなければ務まらない仕事」
です。
非スキル系はその逆、
「一定以上の能力があれば誰でも務まると考えられる仕事」
です。
営業、接客、事務職、肉体労働など。
マネジメント職やコンサルタントなどは中間的なイメージでしょうか。
もちろん営業、接客も含めて専門とする分野の特殊性が強ければ強いほどどんどんスキル系に近づきます。
次に、対人系と非対人系の軸ですが、対人系は、人と接することが多い仕事です。
上記の例で言えば、弁護士、営業、接客、マネジメント職、コンサルタントなどは明らかに対人系ですね。
一方、非対人系は人と接するよりも作業することが多い仕事です。
エンジニアとかアートとか事務職、肉体労働がこちらです。
スキル系は代わりの人がいないわけですから、自分がそのスキルを持ってさえいれば就職は比較的しやすいです。
カナダに関して言えば、移民受入の状況を見てもスキル系職種が特に求められているわけですから、そもそも需要に比べて供給が少なく、また生まれた国に関わらず求められているということが分かります。
このことから、スキル系と非スキル系で言えば、スキル系職種が絶対的に有利だと言えるでしょう。
非スキル系は求められる要件が低いだけに、カナディアンも含めて応募者も多くなりがちで、それらの応募者の中から選ばれる要素が必要です。
次に対人系か非対人系かですが、対人系で求められるのは当たり前ですが、語学力です。
弁護士やコンサルタントなどのプロフェッショナル系は英語がネイティブ並であることはまず前提で、その上でプレゼンのスキルとか交渉のスキルが求められます。
営業、接客などになるとそこまでは必要ないかもしれませんが、それでも現地のネイティブと比較して、それでもあなたを採用したいと思わせるくらいの魅力は必要になります。
ただし、日系企業だったり、対日本、対日本人というマーケットが存在する分野の場合は事情が異なります。
必ずしも英語が完璧でなくても就職できる可能性が高まります。
日本人である、日本語が使えるという武器が使えるからです。
非対人系は語学力の占める割合が下がって、実績とか実力、人柄みたいなところの重要性が高まります。
ということで、ノンネイティブの日本人を想定して、カナダでの就職可能性を考えると高い順に
1.スキル系かつ非対人系(エンジニア、アート等)
2.スキル系かつ対人系(弁護士、コンサルタント等)
3.非スキル系かつ非対人系(事務職、肉体労働等)
4.非スキル系かつ対人系(営業、接客等)
という感じでしょうか。
日本人という武器が使える場合や圧倒的に非スキル系の採用数が多かったりする業界などでは、必ずしもこの通りではありませんが、一般論としてはこういう感覚で掴んでもらえると良いかなと思います。
最後までありがとうございました。
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