トロント移住1年を迎えて

トロント移住1年を迎えて

こんにちは。藤本です。

日本から家族でトロントに移住してちょうど1年が過ぎました。

これを機にトロント生活を振り返ってみようと思います。

 

去年の今は、ダウンタウンのマンションに短期滞在して、とりあえず家探しに必死でした。

時差ボケと、ダウンタウンの人ゴミと、予想以上の暑さの中で、すごく体力を消耗していた思い出があります。

 

1年後の今は、快適な家に住み、車も持ち、仕事もとりあえずは順調に出来ています。

妻も少ないながら自宅で仕事も始めており、長女は夏休みのキャンプに、次女はデイケアに通ってスクスク成長しています。

振り返ってみれば、1年で状況は大きく変わったものです。

 

何より、家族ともども(日本にいる両親・兄弟も含めて)元気に過ごしていることが当たり前のようですが、良かったと思います。

異国の地で、大きな病気をしたり、事故にあったりすると、移住生活は根幹から崩れてしまいますので、まずは平穏な日々が過ごせたことに感謝です。

 

さらに振り返ってみて、移住してもっともよかったことは、この1年を通して家族の絆が深まったことのように思います。

日本にいたときと違い、いろいろなことがスムーズに進まない中、すべてのことを家族で乗り切らないといけません。

異国の地にいることで、最後の最後に信用でき、頼れるのは家族だけ、という感覚で、家族みんな(2歳になったばかりの次女を除き…)お互いを最大の相談相手として助け合いながら何とかやってこられました。

おかげで相手を思いやる気持ちが深まった気がします。

 

また、子供たちは日々当たり前のこととして多文化や多様性を学んでいるのも素晴らしいことだと思います。

 

この夏休み、長女はトロント市が開催しているサマーキャンプに参加しているのですが、そこで自分は日本人だと話すと、日本好きのロシア人の女の子からいろいろ話しかけてもらえたそうです。

自分が小学5年生だったころを思うと、海外の人から日本がどのように見られているかなどという視点は全く持っていなかったので、貴重な経験をしているなあと思います。

英語は、日常的に日本語をしゃべる機会が多いのでまだまだですが、それでもリスニング力は私や妻が聞き取れない内容を隣で聞き取っていたりすることもしばしばあります。

苦労したシーンはたくさんありましたが、その分、成長したかなと思います。

 

次女はまだ2歳になったばかりですが、デイケア(保育園)ではアジア人、中東系、白人、黒人と様々な人種の友達と毎日遊び、ケンカしていてたくましく成長しています。

現在わがまま盛りです。

 

一方、トロントに来て大変なことはなんといっても生活費の高さです。

 

不動産が高騰し続けているのでコンドの賃料はビックリするほど高い上に物件自体が少ないです。

やはりデフレが長く続く日本に慣れていると、当たり前のように毎年物価や家賃が上がっていく生活にはなかなか対応できません。

 

食料や家具も、ある程度の質のものを買おうとすると日本より高いものばかりです。

 

最近のトピックとして、車の保険でびっくりしたことがあります。

先月引っ越しをしましたが、距離としてはせいぜい2キロも離れていないような近所内の引っ越しでした。

しかし、ただ住所が変わったというだけで車の保険料が跳ねあがったのです!

もともと高い保険料ですが、さらに月額200ドル近く値上がりし想定外の出費(しかも固定費)なのでとてもショックでした。

でも払うしかないので仕方ありません…。

 

また、魅力的なモノがあふれる日本と違って、欲しいものが少ないです。

嗜好品はもちろん、子供が学校に通うのに必要なものですら、季節を少し外すともう在庫切れで手に入らなくなってしまいます。

我が家はここしばらく長女の水着を探しているのですが、もう店頭では冬のコートすら並びだしていて、なかなか見つかりません。

あったとしても、こだわりの強い長女には「カワイイ」ことは必須条件なのでお気に召さず。

逆に言うとカワイイものが本当に少ないので無駄遣いは減ったかと思います。

 

そんなこんなで、この1年、日本にいれば経験せずにすんだような大変なことがいろいろありました。

 

個人的には、自分たちの生活を確立することと、子供たちを慣れさせることに力を使い過ぎていて、あまり自分自身のカナダ生活は、楽しめてないなと思っています。

次の1年は、もう少し生活を楽しみたいです。

ということで、今後も頑張っていきます。