コロナ禍での引っ越し 2

コロナ禍での引っ越し 2

1時間半遅れて到着した引っ越し業者のおじさんは「次にエレベーターの予約入ってるんだよね、何時?」と軽いノリで聞いてきたので「12時!」と答えると「コンシェルジュはどこ?交渉してみるよ」と言ってコンシェルジュに話しかけました。

 

「トラックが故障して~いろいろあって~、もちろんベストは尽くすよ、もちろん!でももし無理だったら、ちょーっとくらいエレベーターの利用時間を延長できないかなぁ。もちろん、ベストは尽くすけど!」

 

と低姿勢で懇願するも、コンシェルジュの女性の返事はあっさり「無理です」。

 

その後やっと作業に取りかかってくれました。ただ、仕事ぶりには特に問題なく、ものすごい勢いで荷物を運び出していきます。その進め方はまさにプロ。

 

作業を始めてしばらく経ったころ、おじさんが私に「1階で荷物の番をしてくれる?」と言いました。

 

つまりエレベーターの利用をなるべく早く終わらせるため、とりあえず家具や荷物をすべて地上に運び出してまとめて置いておき、エレベーターを使い終わった後にゆっくりトラックに搬入しようということで、地上に集めた荷物と家具をさすがに放置するわけにはいかないので、見張っていて欲しいということのようでした。

 

すみませんねぇと謝られ、OKOKと言って外でずーっと荷物を眺める私。途中おじさんが「座ればいいじゃん!」と我が家の椅子を差し出してくれました。

 

そこから怒涛の作業。どんどん荷物と家具が外に出されていきます。とはいえやはり時間は全然足りなくて、気が付けば12時。

 

その時点で9割がたの荷物と家具は地上に出されていたのですが、それでもまだすべては出し終わっておらず、そして願いもむなしく12時きっかりに次の予約の人が現れました。さらにその人の荷物を搬出するためのトラックも12時きっかりに到着…。

 

管理人のおじさんがやってきて、「終わってないじゃん!!」と大騒ぎ。

 

引っ越し業者のおじさん:「いやエレベーターはもうすぐ使い終わるから」

 

管理人のおじさん:「エレベーターだけじゃなくて、このトラックも今すぐどけてもらわないと!つぎのトラックが停めるスペースだから!」

 

と私の目の前で揉めだしてどうなることかとヒヤヒヤしましたが、どんなに管理人のおじさんが文句言っても終わってないものは終わっていないし途中でやめるわけにはいかないので、引っ越し業者のおじさんたちは「急ぎます~」とか言って作業を進めるのみ。結局次の人に場所を明け渡すまで30分くらいかかってしまいました。

 

こういう時はなんだかんだ、時間を守った人が損をするのね…と思った一件でした。

 

そして無事搬出が終わり、今から転居先に移動しますというタイミングで、おじさんにこう言われました。

 

「これから転居先に移動だけど、お昼にかかってしまう。こんな大きなトラックは駐車できるスペースがないから、途中で僕たちのランチ買ってきて」

 

一瞬耳を疑いましたが、どう考えてもこう言っていました。私の英語の理解が間違っているのかな…?いやここは曖昧にしないでちゃんと確認しておこう…と思いはっきり聞いてみました。「私に、あなたたちのランチを、買うように、依頼しているというわけでしょうか?」「そうそう!ビッグマックセットでいいから」

 

なるほど…。というわけで移動途中にマクドナルドに寄って、自分たちのランチに加えて3人分のビッグマックセットを買い込んだ我が家。

 

次に続きます。