留学と起業と移住と
- 2019.02.11
- 起業
こんにちは。藤本です。
今年は留学先を卒業してから10年になります。
そして起業してからは5年が経ち、カナダに移住してから3年目ということになります。
「留学」「起業」「移住」を3つとも経験している人は多くはいないと思いますし、このブログのテーマもそういったテーマで書いています。
だいぶ前になってしまうのですが、「留学」「起業」「移住」に関して、以下のようなご質問を頂きました。
Q.藤本さんは留学・起業・移住を経験されていますが、この3つをどの順番で挑戦するのがお勧めですか?
Q.一人起業を目指すうえで向いている業界職種はありますか?
Q.新卒で入るべき業界・職種・企業規模等はありますか?
本日はこの3つについて、私なりの考えを書いてみたいと思います。
目次
Q.藤本さんは留学・起業・移住を経験されていますが、この3つをどの順番で挑戦するのがお勧めですか?
これは私が行ってきた順番である「留学」⇒「起業」⇒「移住」の順番がやりやすいと思います。
まず「留学」と「起業」の関係ですが、基本的に「留学」⇒「起業」の順がお勧めです。
もしフルタイムで留学する場合、仕事と学業の両立はかなり大変だと思います。
企業勤めや学生の立場であれば、休職・休学したり、仕事を辞めた後でフルタイムで就学すればよいわけですが、もし先に起業してしまった場合、留学中は誰かに仕事を任せるか、お休みする必要が出てきますね。
誰かに任せると言っても、もし自分が代表者だった場合は、なかなか完全には手離れできません。
また、例えばアフィリエイトとか投資みたいに、自分が休んでも誰にも迷惑がかからない仕事もありますが、そうでない場合、一度長期の休みを取ってしまうと、お客様の信頼度も一度落ちてしまうので、再度立ち上げるのは大変です。
実際には起業した後に学校に通って仕事と学業を両立させている人もいるので、同時並行も不可能ではないと思いますが、多分普通の学生の何倍も大変な思いをすることになると思います。
留学して勉強した内容が起業の中身に関連することであれば、「留学して海外で学んだ内容を起業に活かしている」というアピールも出来ますしね。
ということで、「留学」と「起業」であれば、「留学」⇒「起業」の順番がお勧めです。
次に「留学」と「移住」の関係ですが、これは考え方によってどちらが先でも良いかもしれません。
たとえば永住権を取ってからの方が留学費用はだいぶ安くなります。
その意味では費用的には断然「移住」⇒「留学」の順番ですね。
ただ問題はその永住権が取れるかどうかです。
例えばカナダに関して言えば留学して学位を取ったという事実が、永住権取得には有利に働きます。
また「正規留学」してしまえば卒業後最長で3年間カナダに滞在できますので、その期間を「移住」と考えたり、あるいはその期間に就職先を見つけることができればその後の移住の可能性も高まります。
その意味では、永住権さえ取れてしまえるなら「移住」⇒「留学」の順番が良いと思いますが、そもそも永住権が取れない場合は「留学」⇒「移住」の順番が妥当だと思います。
最後に「起業」と「移住」の関係です。
これは「海外での就職」をどう考えるかというところにかかってくると思います。
「移住」⇒「起業」の順番で考えると、起業前に現地で就職というプロセスが入ってきますね。
海外就職は基本的に即戦力しか採用してもらえないので、言語の問題と含めて結構高い壁です。
私の個人的感覚としては、海外で就職するよりは、日本で起業する方がはるかに簡単だと思います。
起業すると税金や法律など色々分からないことが出てきますが、これも日本語環境で一通りを経験しておいた方が海外に移住してからスムーズです。
ということで、私的には「起業」⇒「移住」の順ですかね。
以上の3つより、
「留学」⇒「起業」⇒「移住」
の順がお勧めですね。
Q.一人起業を目指すうえで向いている業界職種はありますか?
一人起業だと必然的に難しい業種はいくつかあります。
例えばスケールが求められる仕事は厳しいです。
例えば食品を製造する仕事とか、金融とかは厳しいでしょう。
あと高価な設備投資が必要な業種も厳しいですね。
たとえばインフラ事業とか、薬の研究とかも一人で営んでいくのはほとんど不可能です。
逆に言うとスケールが必要なくて高額な設備投資が要らない業種が一人起業には向いています。
例えば、
スキルや知識を提供する仕事(コンサルタント、ライター、プランナー、プログラマーなど)
何かの作業を代行する仕事(税理士、翻訳、運転代行など)
物を販売する仕事(飲食店、オンラインショップなど)
ですかね。
またこれは「起業」とは言えないかもしれませんが単に収入を得る手段としてなら「不動産の運営」や「FX投資」なども入ってきます。
これらの中で、さらに好きな場所に「移住」ということを考えるならインターネットで完結するビジネスを考えると良いでしょう。
私がやっているような「オンラインでの講師業」はその典型です。
私は最初から移住ありきの起業だったので、インターネットで完全完結するビジネスを選択しました。
最近なら「Youtuber」も、実際にそれ一本でやっていくのは大変だとは思いますが、「一人」で「どこでも可能」という条件を満たす業種の1つですね。
実際Youtuberとして生計を立てながらカナダに移住している人もいるみたいです。
Q.新卒で入るべき業界・職種・企業規模等はありますか?
将来起業を考えるなら、新卒で就職すべきか、いきなり起業すべきかは議論の分かれるところだと思います。
ただ、1つ言えるのは、日本の企業は業務未経験の新人でも採用してもらえて、かつきちんと教育を受けさせてくれる、という世界でも稀なシステムを持っているということです。
海外の就職ではなかなかこうはいきません。
かつこの日本のシステムがいつまで保てるかも保障がありません。
なので、卒業後いきなりの起業が不安なら、このシステムを有効利用するのが1つの考え方だと思います。
就職するとしたら私がまず避けるべきだと思うのが、成熟しきっている業界に入ることです。
就職活動で色んな業種を見てもらえれば雰囲気が分かると思いますが、明らかに成長している業界と成熟しきっている業界とでは雰囲気が違います。
何というか「どよーん」としているのが成熟業界の会社の雰囲気です。
あえて言うなら「銀行」「大手電機メーカー」「自動車関連業種」「通信・鉄道・電気などのインフラ業界」とかはそういう雰囲気の会社が多いと思います。
商社とかマスコミとかは、見せ方がうまいので、学生目線からすると一見華やかな雰囲気があるかもしれませんが、業界構造としてはかなり古く、ここから大幅に何かが変わる要素は少ないと思った方が良いでしょう。
じゃあ成長業界と言えば何かというと、やっぱり代表格は「IT業界」や「インターネット関連事業」でしょうか。
なぜ成長業界がお勧めかというと、恐らく、伸びている業界で1年働いた新人と、成熟した業界で1年働いた新人とでは、1年後にかなり大きな差が広がるからです。
どのような点で差が広がるかというと「働くとはどういうことか?」という考え方です。
成熟業界では恐らく「いかにルールを守ることが大事か」という価値観が詰め込まれると思います。
コンプライアンスの意識が高まる中、成長余地のない成熟業界では「事故を起こさない」「間違ったことをしない」「波風を立てない」という観点が戦略上重要になります。
なので会社全体で決められたルールを守ることが最重要になってきます。
最近よく「テレビが規制だらけで面白くなくなった」と言われますが、そうなるのはテレビが成熟業界だからです。
これは成熟業界の宿命だと思います。
そんな環境で1年働いた人にとっては「働くとは決められたルールを守ることである」という考えが刷り込まれることになります。
一方、成長業界では「いかにマーケットのニーズに応え、売り上げを上げるか」という価値観が最重要になります。
よって働く人にとっても「働くとはマーケットの要請に答えその対価を頂くことである」という考えを持ちやすくなります。
また、同じ業界であれば「古い企業よりも新しい企業」「大規模な企業よりも小規模な企業」の方が、より後者のような傾向が強くなります。
そして職種で言うなら「管理系・内勤系の職種よりもマーケットと直接向き合う職種」の方が、その傾向は強いです。
私は、多くの人は将来起業を考えるべきだと思うし、起業しないにしても全員が起業しようと思えばできるスキルを持つべきだと思っています。
その起業が必要になったときに成功しやすいのはどっちのタイプの人間でしょうか?
当然後者ですね。
その価値観を作り上げるためにももし新卒で就職するなら「成長している業界」「新しい・小規模な企業」「マーケットに向き合う職種」をお勧めします。
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