寒さが嫌いな日本人へ
- 2013.12.27
- カナダでの教育と生活
- カナダ, 冬, 寒さ
こんにちは。
Masaです。
カナダ=寒い=行きたくない、と思っているそこのあなた、
いい加減その思考から脱出してみませんか?
最近、カナダの話をすると、ひたすら「寒そう」と言われます。
別に日本にいても冬は寒いじゃない、と言っても「ふーん」と言われて流されます。
どうも日本人にはカナダ=極寒の国というイメージが刷り込まれているらしいです。
ひどい人は、カナダ=イヌイットをイメージして、まるで雪原の中に氷の家に暮らしているかのようなイメージで話す人すらいます。
そして「寒さは苦手」と勝手に思い込んで、カナダが選択肢から外されていきます。
苦手なものって他にもたくさんあるでしょうに、こと留学のことになるとやたらと気候だけが大きく取り上げられる傾向があります。
実際の寒さを経験したわけでもないのに。
もったいないことです。
まあ確かにカナダの冬は寒いですよ。日本よりは。
トロントで一番寒かった日で確か-20℃くらいでしたから。
-20℃と聞くと、普通の人にとっては、想像を絶する震え上がる寒さらしい。
「-20℃って言ったら、家の外で寝てたら死ぬ寒さじゃん」
・・・あのねえ・・・(苦笑)
日本で真冬に外で寝るシーンってありますか? ?
一度でもあるっていうのなら、その話を聞かせてもらいましょうか(笑)
カナダでも-20℃の日は普通、外に出ませんから。
ということで、今日は寒いのが苦手という人向けにカナダの寒さについて書いてみます。
カナダは広いです、寒くない場所もあります
カナダは世界で2番目に広い国です。
なので同じ国の中でも場所によって気候も変わります。
内陸部とか北部ではかなり冷え込みますが、カナダの都市はほとんどアメリカの国境近くにあって比較的温暖な地域にあります。
中でも暖かいのは太平洋沿岸部のバンクーバーやビクトリアで、ここは暖流の影響もあり冬でも暖かい場所になります。
バンクーバーは1月の最低平均気温が1℃、最高平均気温が6℃
ちなみに東京は1月の最低平均気温が2℃、最高平均気温が10℃
ほぼ同等ですね。
バンクーバーの冬は雨が多く振りますが、雪が降ることは少ないです。
ちなみにバンクーバーオリンピックの会場になったのはバンクーバーから北に3時間ほど走ったところにあるウィスラー。
ここは山岳地帯なので積雪があります。
家の中は確実に日本より暖かいです
カナダにいる日本人は口を揃えてこう言います。
「家の外はカナダの方が寒いけど、家の中は東京の方が寒い」
カナダのアパートでは大家が室温を一定以上に保たなければならないというルールがあります。
そのため、冬になると強制的にセントラルヒーターのスイッチが入って、しかも入りっぱなしになります。
物件にもよりますが、私が入居していた寮では光熱費は家賃に含まれていたため、それで電気代がかかるということもありません。
窓はもちろん二重窓で断熱がばっちりです。
こうして24時間暖房がついているというのは想像以上に快適なのです。
朝起きたとき暖かい布団から出たくない、といったことはありません。
夏と一緒で布団から出ることに躊躇がありません。
風呂に入る前、入った後、脱衣所で「寒!」と言いながら急ぐ必要もありません。
風呂上りの湯冷めもありません。
部屋から廊下、廊下から別の部屋に移った時も気温差がありません。
家の中で暖かい恰好をしたり、急いでエアコンをつけたりという必要もありません。
私もカナダ滞在中、色々なお宅にお邪魔させて頂きましたが、室内では皆さんTシャツなど夏の恰好です。
家の中はむしろ暑いくらいで、窓を開けて外のひんやりした空気を入れて室温を調整するような家も多くありました。
冬場は室内にいる時間の方が、外を歩いている時間よりも長いはずなので、室内の環境こそ大事なんです。
信じられないかもしれませんが人間の体は慣れるんです
カナダの冬を経験した立場で言わせてもらうと寒い環境にいると肌が寒さに慣れるんです。
医学的には皮膚血管の自動調節機能が働くらしいのですが、日本でも秋が終わって冬が近づく季節は、気温的には真冬よりずっと暖かいはずなのに真冬なみの寒さを感じることってありますよね。
それで真冬になると、気温的には冬の始まりに比べてずっと気温は低いのに意外に大丈夫って経験ありませんか。
夏もそう。春から夏の始まりの時期ってやたら暑く感じて「この時期はまだ体が暑さに慣れてないから熱中症に気をつけましょう」なんて言いますよね。
あれと同じで、毎日マイナス10℃とかの中で生活していると、感覚的にはマイナス10℃が日本の0℃くらいの感覚になってきます。
なのでたまに気温が上がって0℃になると暖かく感じるんです。
これ本当の話。
さらにプラス4℃とか5℃とかになると歩いていたら軽く汗ばみます。
実際に、正月にカナダから日本に帰省した日本人がいましたが、周りの日本人が「寒い寒い」と言っている中、一人だけ汗をかいていたと言ってました。
冬場に北海道とかに旅行して「やっぱり-10℃は半端ない寒さだった」と感じた方がいらっしゃっても、突然-10℃の世界に飛び込んだときの寒さと、ずっとその場所に暮らしているときの寒さでは全然違うんです。
逆に夏はどうですか
寒さを語ると言いながら、多少反則気味ですが、、、寒いのが苦手という方、日本の夏の暑さは平気ですか?
私はどちらかというと日本の夏の暑さがダメです。
冬は着込めば何とかなりますが、夏はどうにもならない。
加えて、昨今の節電の影響で室内のエアコン温度は高めに設定。
私にはちょっと辛い季節ですね。
カナダの夏は日本に比べると気温も低めで過ごしやすいです。
直射日光の強さはちょっと異常なのですが、部屋にいる分にはエアコン無しでも過ごせます。
そして冬、外に出られない分、夏を思いっきり楽しむという雰囲気が町中に満ち溢れていてとても素晴らしい季節です。
長期滞在するのなら、冬だけを考えるのではなく、1年の季節をトータルで考えてみてはどうでしょうか。
ということで、寒さが嫌いというだけでカナダを選択肢から外そうとしている、そこのあなた。
本当にそれでいいのか、寒さだけを過大評価してそこで思考停止していないか、もう一度考えてみてはどうでしょうか。
最後までありがとうございました。
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