学校再開
- 2020.09.19
- カナダでの教育と生活
先日オンタリオ州では学校が半年ぶりに再開しました。
夏の間、教員組合、教育委員会そして州政府の間で議論が行われる中、次々と混乱が生じてどうなることかと思いましたが、なんとか再開にこぎつけたという感じです。
まず、選択肢として示されたのは①感染対策の上、対面授業、②オンライン授業というもので、各家庭で子供それぞれについて選択するよう求められました。
素晴らしいと思うのは、毎日オンラインで授業を受けるという選択肢が用意されたことです。
カナダにはそもそも、Home Schoolingという制度があります。
宗教的な理由や、その他の理由から、通学せず、子供の学習を自宅で親が中心になって行うというもので、義務教育として認められています。
なので、日本と違って、新型コロナ肺炎が怖ければ、家でホームスクーリングしてくださいと言うこともできたと思うのです。
しかしオンライン授業を希望する家庭を調査し、教員を配置し、パソコンやインターネット環境が不足している家庭にデバイスを貸し出す、といった対応をしてくれました。
タイミングが悪いことに、この学校再開直前から、オンタリオ州は第2波かと思われる勢いで再度感染者数が上昇しているので、当初は対面授業を希望すると答えたけれど、やはりオンラインに変更したいという家庭もかなり増え、オンライン授業の整備は遅れているようですが。
また、高校生は対面授業を選択した人でも1日おきしか学校に行けず、かつ登校日も授業は午前中の2時間半だけとなってしまいました。
我が家は夏の間に引っ越しをし、長女は新しい街で高校に通い始めたので、このような状況で友達ができるのか、心配で仕方ありません。
高校の入学登録も、本来であれば8月末には連絡がきて、住所を証明できるものとIDを持って出向かないといけないところ、いつまで経っても連絡がこなかったので学校開始日の2日前に電話したところ「いま電話しようと思っていたところです、明日来られますか?」と言われて何とか初登校日に間に合ったような感じです。
そんな状況で不安でいっぱいで学校に出向いたのですが、対応してくれた副校長先生とガイダンスカウンセラーの方がとっても明るくてフレンドリーで、気が楽になりました。
ちなみにカナダでは高校までが義務教育です。高校のカリキュラムの説明を聞いていると、この4年間で将来自分がどういう進路に進みたいのかを決めていく期間として位置づけられているように思いました。日本とは少し違い、選択科目も多いですし、地域でのボランティアも必須なので、いわゆる勉強とは違った経験を多くすることができます。単位制なので単位が揃わないと卒業できないですし、カナダ人の友達によると4年で卒業できないことは決して珍しい事ではないようです。
1年目は2科目選択でき、娘はリーダーシップと音楽を選びました。学年が進むにつれ、選択科目の数がどんどん増えていくので楽しみです。
さて、学校が再開してまだ1週間と少しですが、すでにいろいろな学校で生徒や職員から陽性者が出ていてニュースになっています。時期的に今はまだ市中感染からの陽性であり、学校の中での感染ではありませんが、おそらくまた休校になってしまうという可能性も覚悟していないといけないのだろうなと思っています。
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