留学は就職に有利ですか?
こんにちは。藤本です。
留学を躊躇する人にとって、1つの理由は日本での就職が不利になるのではないか?という思いがあるようです。
今日はこのことについて、人材紹介会社の人の話や、採用関連の仕事をしている知り合いから聞いた話、あと私も少しだけですが、以前いた会社で採用プロセスに関わったことがありますので、その経験も含めて書いてみます。
まず大前提として留学したら有利か不利かなんてことは、一概には言えません。
留学の種類にもよりますし、その人の「人となり」にもよります。
なのでここでは一般論で書いてみます。
結論から言うと、採用する立場からすると、その人材がどれだけその組織に貢献する人材かだけが判断基準です。
だからその点から言うと留学したかどうかはあまり重要ではありません。
要は、その人が、その面談の場に至るまでの人生においてどのような経験をして、そこから何を学び、その結果としてどのような能力を身につけてきたかを見るということです。
この「経験」と「学習」と「能力」はセットです。
「留学してきました」というのはあくまで「経験」の部分だけであって、それだけでは採用者にとっては意味のある情報ではありません。
そこから何を学び、どういう能力を身につけたかが聞きたいわけです。
もちろん、採用者自身留学経験があるか、留学経験者を多く知っていて、留学から何を学んで、何を身につけられるかが感覚的に分かっている場合は何となく想像することが出来ますが、日本での就職の場合、人事採用者が留学をしているケースはかなり少ないので、そこを分かるように説明しなければなりません。
学習と能力がしっかり語れれば、留学経験の有無に関わらず、就職に有利です。
留学していてもここが表現できなければせっかくの留学経験に価値を持たせることができません。
留学が就職に有利か不利かを一概に言えないのはこういう理由です。
で、ここからが本題ですが、留学経験がある場合、この「学習」する機会と「能力」を身につける機会は、留学経験がない場合に比べて多いだろうというのが私の感覚です。
異国で生活するということは、それだけ刺激もあり、苦労もあるわけで、何の苦労もなく生活するよりは絶対に考えること、工夫して成長することは多いはずです。
そこをどう自分なりに整理して、人に伝えることができるかだと思います。
逆に仮に留学しても、苦労から逃げるような留学生活を送っていると、考えることも成長することもなく留学期間を終えてしまいます。
そのような留学経験者は、採用者の目から見ると、ただ遊びに行ってきた、現実逃避してきた人材にしか映りません。
そんな人材を採用したくないことは、自分が採用する立場になって考えたら明らかに分かりますよね。
採用担当者の立場で、横並びに学生を見ていると、明確に「しっかり考えて行動してきた人」とそうでない人の差は面白いくらい分かります。
留学してしっかり問題意識を持って世界を見てきた人、苦労に負けず自己研鑚してきた人は目つきから違います。
もちろん中には、そうした海外で鍛えられた「強すぎる人材」を敬遠する会社もあります。
そんなところは入社しても苦労するだけですから、別の会社を探した方がいいです。
せっかく時間とお金をかけて留学するなら、自分でも評価でき、他人からも評価される留学にしたいですよね。
留学期間の「学習」と「能力」について語れることが、その1つの現われではないかと思います。
最後までありがとうございました。
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