正規留学先としてのカナダ11の魅力 (文化・生活編)
カナダの魅力として
と、ここまで8つの魅力について書きました。
今回は最終回として文化、生活面でのメリットについてまとめてみます。
ある意味、カナダの最大の魅力はこの文化、生活面にあると思います。
魅力その9 多様な文化を肌で感じられる
カナダは人種の多様性が高い国です。
カナダ=白人の国というイメージは、バンクーバーやトロントといった都市部においては全く当てはまりません。
街を歩いていても、授業に出ている生徒を見回してみても、アジア系、インド系、ラテンアメリカ系など非白人系が半分かそれ以上を占めています。
私自身も2年間の滞在で、中国、韓国、タイ、台湾、インド、ロシア、ブラジル、メキシコ、フランス、スペイン、アメリカなど20か国近い人と話をしました。
彼らの国の話や価値観を聞くのは非常に面白かったし考えさせることも多かったです。
日本の大学でこれだけの国の人と交わる機会は、あまりないでしょう。
世界を感じるという意味でも多様性のある国への留学経験は、その後の人生に大きな影響を及ぼすと思います。
移民国家という意味ではアメリカも移民が多いことで有名ですが、アメリカとカナダでは文化の多様性に対する考え方に違いがあると言われます。
アメリカは多くの移民を受け入れますが、受け入れた移民にはアメリカ人になることを求めると言われます。人種のるつぼと言われるゆえんです。
一方カナダはモザイク国家と言われます。
これは移民に対して彼らの文化を尊重するということです。
そのためカナダには中華街、韓国街、ギリシャ街などの移民たちが住むエリアがまばらに存在しています。そしてお互いの文化を尊重しながら共存しています。
フランス語との2公用語制度の影響もありますが、カナダは英語を母国語とする人が6割弱と低めなのが特徴です。
元々のカナダ人もそういった異なる文化を受け入ることに慣れていて、それゆえにあまり上手くない英語も聞いてくれるという土壌があります。
住民のうち英語を母国語とする割合
アメリカ | イギリス | カナダ | オーストラリア | |
住民のうち英語を母国語とする割合 | 80.3% | 96.8% | 59.7% | 78.5% |
(出典: Wilipedia)
魅力その10 治安が良い
留学するときに必ず気になるのはその国の治安だと思います。
基本的な考え方として、日本人にとっては、日本ほど治安のいい国はありません。
つまり、どの国に留学しようとも、日本よりは大なり小なり気を付けなければならないということです。
ただ、その「気を付けなければならない」にも程度の差はあります。
カナダはその点、非常に安心できる国の1つです。
私も留学中危ない目に合うことはありませんでしたし、街もきれいです。
さすがに日本のように落とした財布が戻ってくるようなことはありませんが、当たり前の生活をしている分には、危ない目に合うことは日本に生活しているのと同じくらいの確率だと思います。
同じ北米大陸ということで何となくアメリカと同じように捉えられがちなカナダですが、銃規制は行き届いており、またのんびりした文化も手伝って治安はかなり良好と言えます。
下はIEPが発表している世界平和指数です。
この指数は国際紛争、治安、軍事化の状況を合わせて指標化したものですが、治安もよく国際紛争にもあまり関わっていないカナダはほぼ日本と同等の評価を得ています。
世界平和度指数(2013年)
アメリカ | イギリス | カナダ | オーストラリア | 日本 | |
順位 | 99位 | 44位 | 8位 | 16位 | 6位 |
スコア | 2.13 | 1.79 | 1.31 | 1.44 | 1.29 |
(出典:Institute of Economics and Peace)
魅力その11 人生を楽しむというライフスタイルに触れられる
カナダで感じるのは、カナダ人は本当に人生を楽しんでいるということです。
日本では考えにくいですが、カナダのダウンタウンでは金曜日の夕方3-5時くらいに大渋滞が発生します。
働いている人が早々に仕事を切り上げて家路につくためです。
金曜日に限らず平日でも5-6時には金融等の業種を除きオフィスから人がいなくなります。
そして家で人生を楽しむのです。
下記は労働に関する統計です。
カナダ人が短い労働時間であることが分かると思います。
労働時間比較
アメリカ | イギリス | カナダ | オーストラリア | 日本 | |
週労働時間(製造業、2010) | 40.2 | 39.5 | 36.5 | 37.6 | 42.0 |
長時間労働者の割合(2004) | 17.3% | 24.9% | 5.0% | 17.7% | 28.5% |
(出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2012」)
経済的、競争的な観点からは疑問に思わなくもないですが、カナダ人はそういうライフスタイルを選ぶ人が多いということです。
勤勉なことはいいことだけど、それ以上に人生を楽しむことを忘れない。
私がカナダから学んだ大事な価値観の1つです。
人生を楽しむという感覚は、特に夏に現れます。
カナダはその場所柄、冬が長く、緯度も高いため、夕方16時には暗くなります。
その反動か、夏場は思いっきり楽しむという習慣が出来上がっています。
サマータイムが適用される夏場は、21時過ぎまで外は明るいのです。
この夕方の過ごし方が本当に贅沢で、家族でバーベキューをしたり、毎週のように開かれるフィスティバルを楽しんだり、仕事の後にゴルフを楽しんだり。
私もこれらの活動に参加しましたが、一度経験した私はカナダの夏が忘れられないほどです。
またその夏の過ごし方も含めて、カナダには素晴らしいライフスタイルを持ち、人生を楽しんでいる人が多いというのが、私の印象です。
時間や規則に追われがちな日本人として、異なる価値観に触れるという意味でもカナダ生活をお勧めしたいわけです。
以上、色々とカナダの魅力をお伝えしてきました。
次回まとめをしたいと思います。
最後までありがとうございました。
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