クォーター制とセメスター制の違いは知っておいて損はない
こんにちは。
留学コンサルタントの藤本政信です!
学校の制度にはクォーター制、トリメスター制、セメスター制というのがあります。
いわゆる学期のことです。
日本は小学校から大学まで3学期制なので、ちょっとイメージが湧きにくいかもしれませんが、北米ではクォーター制(4学期制)やセメスター制(2学期制)の学校も多いです。
同じ大学の中でも学部や専攻によって制度を分けているところもあります。
私が通ったトロント大学のMBA課程では1年目が必修授業でクォーター制、2年目が選択授業でセメスター制を採用していました。
あまり学校選びの本質的なところではないかもしれませんが、経験してみると意外に違いがあったりするので、そのときの感覚を少しシェアしてみたいと思います。
まず最初にクォーター制の場合、4学期だからと言って1年を4で割って1学期あたり3ヶ月間だと思うと感覚がズレてきます。
カナダの大学は1年のうち4ヶ月は夏休み、クリスマス休みが入ります。
さらに試験期間を差し引くと1学期は約1.5ヶ月、6-7週間という計算です。
この6-7週間で1つの授業を履修するというわけです。
ちょっとピンと来ないかもしれませんが、これはかなり短いです。
例えばMBAの1年目で「マクロ経済」という授業がありましたが、需要供給曲線からケインズ、フリードマン、ゲーム理論まで6週間で終わらせるというわけです。
6週間で週1回の授業では終わらないので、週2回授業をやります。
そしてトロント大のMBAの場合は、1つのクォーターで同時に5つの授業、1年間で合計20の授業を履修します。
履修する授業が同時期に5つなので、週の前半(月・火)で5コマ、週の後半(木・金)で5コマの授業を受けるわけですね。
と聞くと一見大したことないように見えますが、6週間でだいたい1つの授業あたり400-500ページくらいあるテキストを消化していきます。
つまり1日あたり2.5コマの授業で、合わせてテキスト100ページ分を消化していく感じです。
何となくスピード感わかりますかね。
はい、留学生にとってはもちろん、英語ネイティブの学生にとってもかなり大変な量です。
1年目はとにかくこのスピード感についていくだけで終わったという感じでした。
もちろんクォーター制には長所もあります。
それは、たった6週間5つの科目に集中すれば、6週間後にはその科目を修了して、次の授業に集中できるということです。
もし仮にセメスター制で、同じ1年で20の授業を履修しようとすると倍の12週間、同時に10の授業を履修しなければならないわけですから、頭が混乱するという面もあるかもしれません。
それでもセメスター制(2学期制)だともう少しゆったり感が出てきます。
MBAコースも2年目はセメスター制になりました。
1授業あたりの単位が1年目に比べて大きく、同時に履修する授業が少なかった点や、2年目で色々と慣れた点もあったので単純比較は出来ません。
ですが、やはり1年目のクォーター制の方が、授業での詰め込み感があったり、短期間で授業以外のチームプロジェクトが複数重なったりで、かなり大変だった印象があります。
またこれは個人的でかつ感覚的なものなので、好みは分かれるところですが、新しい知識を学ぶのに、短期間でぎゅうぎゅうに詰め込まれるより時間をかけて理解を深めていく方が合っていました。
なので、もし私にクォーター制の学校とセメスター制の学校の2つの選択肢があって、他の条件が全く同じならセメスター制の学校を選ぶと思います。
まあ個人の学習スタイルの好みもあるかもしれませんので私の意見はさておき、学校を選ぶ際の1つの基準として知っておくと良いと思いシェアしてみました。
最後までありがとうございました。
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