留学費用は経費と捉えるよりも投資感覚が重要

留学費用は経費と捉えるよりも投資感覚が重要

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こんにちは。

Masaです。

海外留学を妨げる理由として、常に上位にあるのが費用の問題です。

中には「海外留学なんて面倒だ」というのがカッコ悪いので費用のせいにして言い訳をしているというケースもあるとは思うのですが、費用の安いアジア圏への留学がそれなりに人気になっているのを見ても、費用は留学を考える大きなファクターであるのでしょう。

今日は、その留学費用について考えてみたいと思います。
といっても、どこの費用が安いとか、という話ではありません。
留学費用というものの性質と考え方についてです。

 

留学の価値は経済的側面だけでない

MBAに行ったときにとても多く聞かれた声が「MBAのための費用は投資だ」という考え方でした。

でも当時の私はこの考えに違和感を覚えていました。
なぜなら「投資」という言葉が「金銭的リターン」を求める、つまり留学前よりも給料の高い企業に就職して、留学費用以上の金銭的な利益を得る、という意味合いだけで語られることが多かったためです。
この部分に私は賛同できなかったのです。

確かにMBAを取得して、それまでよりも高給の職を得て完全に留学費用を「取り戻す」人もいますが、大部分の人は経済的な側面だけを見ていては高額な海外留学費用以上のリターンを得ることは難しいです。
比較的、就職に有利と言われるMBAですらそうなのですから、もっとアカデミック寄りな専攻の場合はさらにそういう傾向は強いのではないかと思います。

しかし留学のリターンは経済的側面だけではありません。
現地で得られた経験とか新しい自分の発見、人脈、その後の人生における目標が見つかること、など非経済的な側面も多くあります。

ゆえに、当時の私は留学費用は投資ではなくて必要経費だ、と考えていました。

 

留学費用は投資か経費か

当時の私の感覚は今も変わっていませんが、今日はもう一歩踏み込んでみたいと思います。

「投資」と「経費」の違いについてです。
別に厳密な定義ではありませんが、両者の違いを私はこのように考えます。

  • 経費は削減することを考える(引き算)
  • 投資はリターンを考えながら投入額を決める(足し算)

この両者のどちらと考えるかで同じお金でも使い方が異なります。

例えば、会社の「福利厚生費(家賃補助とか昼食費補助とか)」は「経費」という観点から見ると削るところはないかという観点で見ていきます。
しかし社員のモチベーション維持や優秀な人材確保のための「投資」と考えるとリターンの大きさは加味しながらも、もっと積み増す必要はないかという観点で考えます。

このように同じお金でも「経費」と見るか「投資」と見るかで方向性が真逆になるということです。

留学費用はどうでしょうか。

当時の私は「経費」という言い方をしていましたが、これは「投資」が経済的側面だけで語られるのに対抗して経費と言っていただけで、上記のような足し算、引き算という観点で言うと明らかに足し算(投資)で考えていました。

「せっかくの留学という機会、この機会を最大限活かすために、この際だから使ってしまおう」

という考え方です。
カナダで最も学費の高いトロント大学に躊躇なく行ってしまった(?)のもそのためでしたし、収入が全くない2年間も遠慮せずたくさん旅行したのはそんな考えだったからです。

でもその結果、当初考えていた以上の経験を多く得ることができました。
学費を考えすぎて留学先を絞り込んでしまったり、お金をケチって人との付き合いや旅行を避けたりしていれば、こうしてブログでお伝えできる経験ももっと限定的になっていた可能性はあります。

これから留学を考える方には、経費という削る方向のみで考えるのではなく、あえて経済的側面以外も含めた将来的なリターンを考えた「投資」という感覚で費用を捉えて頂きたいと思います。

もちろん個々に事情はあるとは思います。
また毎年出費が必要な固定費のようなものならば経費の観点で削ることを考えるべきだと思います。
でも、留学は人生の中で何度も経験出来るものではありません。
限られた機会だからこそ、そこに一点集中して思い切って費用をかけるという考え方が大事なのだと思います。

 

ある起業家の先輩からこんな話を聞いたことがあります。

「普通の人の感覚は、まず売上があってそこからコストを引いたもの、つまり『売上-コスト』が利益だ。
でも起業家の感覚は違う。
最初にコストを投入してその結果としてコストに応じた売上が返ってくる、つまり『-コスト+売上』が利益という感覚だ。」

留学も似ているのではないかと思います。
成功する留学には投資意識で、まず投入するという感覚が必要なのではないでしょうか。

最後までありがとうございました。