再整理!そもそもカナダの大学制度って
こんにちは。
Masaです。
日本では大学と言えば2年制の短大と4年制の大学がメインで、どちらも高校卒業資格があれば入学できるので分かりやすいですが、海外の大学は色々と異なる制度になっていて、混乱しやすいですね。
ということで、今日はカナダの大学制度について改めて整理しておきたいと思います。
世界の大学を2つに分けると
世界の大学を大まかに2つに分けるとすると
イギリス系の大学
アメリカ系の大学
に分かれます。それぞれの特徴は以下の通りです。
イギリス系の大学の特徴
(学部課程)
・期間は3年間が基本
・一般教養がなく最初から専門課程が始まる
・従って高校卒業後、一般教養課程を学ぶシックスフォームやファンデーションコースなどの大学進学準備機関を経由して大学に進学する
・途中で専攻を変更するのは難しい
・オーストラリア、ニュージーランドなどが同様の制度
(大学院課程)
・修士課程、博士課程ともにアメリカ系より短めのコースが多い
・修士号授与には論文が必要なコースが多い
アメリカ系の大学の特徴
(学部課程)
・学部課程は4年間
・最初の2年が一般教養でその後の2年が専門課程
・高校卒業後直接入学
・途中で専攻を変えるのも柔軟
・日本はアメリカ系の大学制度
(大学院課程)
・修士課程2年、博士課程3-5年程度のコースが多い
・修士課程は単位制で論文がないコースも多い
カナダは1つの国で2つの制度が併用
カナダの場合どうでしょうか。
学校によって両方の特徴が混ざっているところもありますが、大まかに言うとケベック州の大学はイギリス系の制度で、ケベック州以外の大学はアメリカ系の制度を採用しています。
これはケベック州の義務教育が他州と異なるところにも起因しています。
ケベック州では中等教育(日本でいう中学、高校)が他州より1年早く修了します。
このため、ケベック州で大学進学をする場合は中等教育修了後にセジェップ(Cégep)という大学準備機関に2年間通います。
このセジェップでは日本の高校3年生~大学1年生にあたる課程を学びます。
そしてセジェップを卒業して大学に進学すると、基本的には3年で学部課程を修了します。
ちなみにケベック州は州の公用語がフランス語で、フランス語で授業を行う大学が多いですが、一部英語で授業を行う大学もあります。
一方、ケベック州以外の州では日本の制度に近くて、高校を卒業すれば、大学入学資格が得られます。
ただし、日本と違うのはコミュニティカレッジという2年制カレッジからの編入というルートがかなり一般的であるという点です。
コミュニティカレッジは元々地域コミュニティへの教育の提供が目的でしたが、そこから学位を授与できる4年制大学への編入も広く行われています。
カナダの場合、州が教育を管轄しているため、州をまたがった編入は個別に調整が必要ですが、同じ州内であれば比較的スムーズに、コミュニティカレッジで取得した単位の換算も含めた編入が出来るようになっています。
日本からカナダの大学に卒業目的で留学する場合
日本からカナダに留学する場合、大学院は、基本的に大学の学士号を持っていることが入学の条件になるので、比較的分かりやすいです。
学部の場合はパターンが色々分かれます。
(ケベック州以外の大学の場合)
①日本の高校を卒業して直接大学に入学(4年間)
②州内または州外のコミュニティカレッジまたはユニバーシティカレッジ(2年間)に通った後、大学へ編入(2~3年間)
③一旦、日本の大学に入学した後にカナダの大学へ編入(2~3年間)
(ケベック州の大学の場合)
④セジェップ(2年間)に通った後、大学入学(3年間)
⑤日本の大学からの編入(3年間)
⑥高校卒業から直接大学入学(4年間)
⑦ケベック州以外のコミュニティカレッジまたはユニバーシティカレッジから大学へ編入
それぞれのパターンでのメリットとリスクを整理しておきます。
メリット | リスク | |
① |
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② |
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③ |
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④ |
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⑤ |
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⑥ |
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⑦ |
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ということで、ざっくりとしたカナダの大学制度でした。
最後までありがとうございました。
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