カナダ移民は世界的競争(後半)
こんにちは。
Masaです。
前回からの続きです。
前回をお読みになってない方はこちらからどうぞ→カナダ移民は世界的競争(前半)
書類提出後
書類送付後は、何もできません。
ただ待つしかありません。
折しもタイミング悪く、カナダ移民局ではストライキが始まっていました。
Fedexのサービスで書類が受け取られたことは確認しましたが、いつまで経っても審査が始まった様子がありません。
そして何となくネットで移民に関する情報を探していたときに、同じ技能移民クラスに申請した人たちのコミュニティがあることを知りました。
そこにあった書き込みを見て、私は驚愕したのでした。
そこには世界各国から既に百人以上の移民希望者の書き込みがあり、活発に情報交換が行われていました。
例の3つあった学歴申請機関については、既に丁寧に比較表が作られていて、どの機関が一番有利かが示されていました。
そして、コミュニティ参加者各自の申請状況が表になってアップされていました。
誰がどの職種で応募して、書類が何日の何時何分に受け取られたか、というところまで共有されています。
この表によると私の申請書が届いたのは、同じ職種カテゴリーの中では26番目でした。
これはもちろん、このコミュニティ参加者で、かつエクセルに情報提供している人だけの数字です。
当然ながらコミュニティを見てはいても、情報提供していない人もいます。
1つの職種カテゴリーの募集人数は300人だったので、世界中の申請者が、この10倍いるとすると、260番目の申請者ということになり、既に危ない領域です。
しかも日が経つごとに、どんどん情報提供する人が増えてきました。
みるみる自分の順位が40番台、50番台と下がっていきました。
最終的には60番台に。
もはやこのコミュニティに情報を提供している人の5倍の人が世界中で移民申請していたとするとアウト、という状況です。
このコミュニティは英語のコミュニティなので、移民で最も人数の多い中国人はほとんどいなくて、インド、イギリス、アメリカ、カナダ国内からの投稿が主でした。
こりゃ、さすがに無理かなと思いました。
書き込みから感じる申請者の執念
掲示板の書き込みは次から次にアップされ、1日でざっと10ページくらいあっという間に書き込みがされます。
この書き込みを読んでいると世界の移住希望者の移民にかける執念のようなものを感じざるをえません。
今回で申請は3回目のチャレンジという人もいます。
過去親戚と一緒に申請したところ、親戚だけが承認され、自分が拒否されたため今は母国とカナダで離れて暮らしているという人もいました。
前回も申請したけど、前回は書類の到着がわずか1時間遅かったために受け付けられなかったという人もいます。
これは、過去も同様にコミュニティで情報共有がされていて、書類が移民局に何時何分に受け取られたという情報まで共有されているので、募集人数に到達した場合、1分差で明暗が分かれたということも分かるわけです。
またある人は、国内の卒業証明書を受け取るために、わざわざ学校のある地まで出向いてその場で受け取り、さらに空港のFedexまで持参して書類を送ったと書いていました。
空港のFedexに持参するのが書類を送る最速の手段ということです。
これを見ていて、ああ自分はこういう人たちに比べて執念が足らなかったかもしれないと思いました。
彼らの感覚でいくと、卒業証書が必要なら東京の大学まで新幹線で取りに行く、最速の手段で書類を届けるためならば成田空港のFedexまで書類を持っていく、という感覚なのです。
私としては最速の方法でやったつもりでしたが、まだまだ出来ることはあったかもしれない。
もし今回ダメだったら、そういった執念が足りなかったと思うことにしようと思いました。
現在のステータス
という状況でしたが、結論から言うと、1次審査は無事通過しました。
無事300人の中に滑り込んだということです。
なーんだという感じかもしれませんが、これも結果論であって、最初から世界のあの状況を知っていたら、かなり尻込みしていたかもしれません。
それにしても世界の申請者の2割以上があのコミュニティで情報提供していたということですね。
恐るべしインターネットの世界。
現在は、最寄りの移民局(日本の場合はフィリピン)に書類が送られて2次審査ということになっています。
2次審査は、基本的には健康診断と(人によっては)面接による審査ということで、問題なければ永住権発行ということになります。
長引いたストライキの影響で、最終結果が出るのは予定よりは遅くなりそうですが。。
このプロセスから感じたのは、世界の人たちの執念の強さでした。
今回はたまたまテーマが移民でしたが、そうでない場合も、グローバルで戦うということは、こういったものすごい執念で挑む人たちを相手にするということなんだと思います。
それに対抗するためには、負けないだけの情報収集の力と徹底した目的志向の行動力が要るわけです。
自分では十分やったつもりでも、目的のために、まだもっと他に出来ることがなかったか、と自問してみればまだまだ出来ることはあったと言えることは多いと思います。
グローバルで戦うには、そこまでやりきるということが求められる場面があるということです。
日本だけに留まっていてはなかなか感じることの出来ない感覚かもしれません。
世界規模での競争というものの一端をこの話で感じてもらえれば幸いです。
最後までありがとうございました。
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