カナダ移民は世界的競争(前半)

カナダ移民は世界的競争(前半)

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こんにちは。

Masaです。

現在カナダ永住権を申請中なのですが、この永住権の申請というのが、世界規模の競争だということを実感しましたので、そのときのことについて書いてみます。

少し長くなるので2回に分けて投稿します。

 

移民申請について

カナダへの移民の方法は何種類もあります。
日本人で多いのは、カナダ人の配偶者と国際結婚して永住権を取得するケースや、カナダの企業から内定をもらい、労働ビザや永住権を取得するケースです。

私が申請しているのが技能移民というクラスで、カナダに経済的に貢献できるスキルを持った人材を毎年決まった人数、移民として受け入れるというクラスです。

この技能移民クラスは、就職受入れ先が決まってなくてもよい、カナダに親戚がいなくてもよい、という条件のため、毎年かなりの応募が殺到する人気のクラスです。

カナダの移民制度は毎年何らかの変更があります。
そして、この技能移民クラスは、今年度かつてないほど大幅な制度変更がありました。
カナダ政府が、移民の受け入れの方針を大きく変えたためです。
この制度変更のため、毎年実施されている募集が昨年は行われなかったほどです。

実は昨年も、この技能移民クラスで申請をするつもりですべての書類を準備していたのですが、募集開始日の前日に突如としてこの中止が発表されて、肩透かしを食らいました。
私にとっては2年越しの準備ということになります。

技能移民クラスは大きく3つの関門があります。

1つはポイント制度で、言語力、職歴、学歴、カナダでの経験などで換算されるポイントが最低ポイント以上に到達することです。
これに到達していなければ申請することができません。
2つ目は技能移民の中でも募集される職種が決まっており、その職種の職務経験があることです。
3つ目は募集人数が決まっているので、その人数に達する前に申請をすることです。

1つ目のポイントは、カナダ留学経験も加点されることもあって、最低ポイントは越えていました。

2つ目の職種はどんな職種が募集されるかは毎年変更があり、これは発表されてみなければ分かりません。ある意味運です。

3つ目は職種にもよるのですが、人気の職種は募集開始当日のうちに募集人数に到達するため、募集開始当日に書類を届ける必要があると言われます。

このため、募集開始の前には、準備できるだけの書類は準備しておきました。

 

いざ応募要項発表

今年4月、募集開始日の少し前に今年の募集職種と募集人数、応募要項が発表されました。

募集職種は、前々年までとガラっと変わり、私も申請を想定していた職種がなくなっていたので、今年は無理か~とあきらめかけましたが、移民の専門コンサルの方に相談した結果、別の職種で応募できそうだと判断したため、急遽切り替えて申請することにしました。

募集人数は、今までより大きく削減されていました。
申請までのスピードが今まで以上に求められるのは言うまでもありません。

応募要項もいくつか変更点がありました。

この変更で大きかったのが、カナダ以外の学校を卒業している場合、その学歴をカナダ国内にある指定された認証機関にて証明しなければならないという要件が加わったことでした。

私は大学院はカナダですが、学部は日本の大学で、この日本の大学の専攻内容で申請しようとしていたため、この学歴証明をしなければなりませんでした。
もちろん、カナダの学歴のみで申請できる人は、この証明プロセスが不要なため、申請が早く行えて圧倒的に有利になります。

学歴詐称やいい加減な教育機関の発行する証明書類を一掃することが目的でしょうが、 募集開始当日に書類を届けなければならないと思っていた私にとっては、時間をロスするとても厄介な要件でした。

指定された認証機関は3つありました。
どこでもいいみたいです。

しかし、冷静に3つの機関のホームページを見てみると、認証に要する日数や認証に求められる書類などに明らかな違いがありました。
そして一番早く認証してくれる機関(割高なスピード認証サービスを使えば更に期間短縮可能)を確認した後、認証に必要となる卒業証明の発行を東京にある私の母校に依頼しました。

しかし、運悪く週末に入っており、大学からの卒業証明が届いたのは週明けでした。
東京に住んでいれば当日発行できたので2日のロスです。

焦りながら、今度はそれを急いでEMSを使ってカナダの一番早く認証してくれる認証機関に送りました。
一番早いといっても書類の往復を合わせて1週間以上かかります。

ジリジリと焦りつつも、もはや待つしかないという状況でした。

しかも、その待っている間にその認証機関から、こんなメールが届きます。

「現在、認証を要求する書類が殺到しており、スピード認証サービスは当面停止します。
スピード認証サービスを申し込まれた方は返金します。」

どうやらものすごい量の申請が殺到していそうです。

だめかな・・と思いかけましたが、いや他の人も条件は同じだと思い返し、ひたすら待ちました。

待ち焦がれた学歴の証明書が届いたのが翌週。
受け取ったその足で、Fedexまで走って、カナダ移民局に書類一式を送りました。
私としては最速で送ったつもりでしたが、既に募集開始から1週間以上経っていました。

ここまではとにかく急がなければ、という意識だけはありましたが、世界的な規模の競争という実感はありませんでした。
でも実は世界では熾烈な競争になっていたということを、後から知ることになったのです。

(続く)