グローバルで求められる思考力とは 【書評】ハーバード、オックスフォード・・・世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方

      2014/01/21

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こんにちは。

Masaです。

私は、日本の教育の強みは、知識を詰め込むこと、協調性を身につけること、にあると思います。
「知識を詰め込む」というとネガティブな印象がありますが、これは大事なことです。
優れたアウトプットを生むためには、一定量のインプットは必要だと思うからです。

逆に日本の教育で弱いと思う点は、詰め込んだ知識を使って自分なりの価値観を考えたり次の新たな一手を考えたりするための「思考力」、そしてアイデアを他人に伝える「表現力」です。
こういった力については、私自身、日本の教育機関で鍛えられた記憶はほとんどありません。

小学、中学、高校、大学と徹底してこうした力を鍛えられてくる欧米の人材とは、この点で差が生まれてくるのは必然だと思います。

 

本書はこれら日本の教育に足らないもののうち「思考力」に焦点を当てた本です。

タイトルに「ハーバード」「オックスフォード」「トップスクール」と並ぶため、一見、海外進学のための本に見えますが、そうではありません。

海外進学のノウハウというよりは、グローバルを意識する人が知っておくべき教養と持っておくべき価値観・軸の作り方について考えさせる本です。

考えさせる?

そうです。この本は、結論や答えを出していません。

本書では、認識、国家、自由、経済、科学技術・自然といったテーマに分かれていますが、まず最初に意見の分かれそうな投げかけがされています。

例えば

  • 核武装に対してどんな考えを持っているか
  • 安楽死についてどう思うか
  • 政府は市場経済に介入すべきか

といった問いかけです。

こういった問いかけに対して、堂々と多くの人に対して自分の意見をブレずに説明できる人は大人でも少数ではないでしょうか。

自分の心の中で思うことは誰でもできると思いますが、人にブレずに説明できるというのは、レベルが異なります。
まず根拠となる知識が要ります。
知識も、借り物の状態では人にブレずに説明できません。
インプットした知識を一旦自分の中で消化して自分の言葉に変換して、初めてブレずに説明できるレベルになります。

こういったプロセスがサポートするため、本の中では、最初の問いかけに対して、自分の考えを述べるための材料として、関連するいくつかの考え方や概念を提示しています。

これらの考え方や概念は、教養のベースとなる哲学・古典や著名人の残した言葉などの世界から噛み砕いて紹介がされています。

面白いのは、紹介されている考え方は、1つの方向性ではなく、いくつかの対立する概念として紹介されているというところです。

つまり見る角度によって、全く正反対の意見になり得るということです。

そしてそれら対立する概念のどちらがよいかの回答は読者にゆだねるというスタイルを取っています。

著者の福原さんは

グローバル社会に通用する人材となるためには(英語のような語学力よりも)確固たる価値観を持っていたり、本物の教養を身につけていることの方がはるかに重要

と述べています。

そして実際に、10代の若い世代対象に、こうした考えさせる授業を通じて思考力を高める訓練をされておられます。

 

実は私も全く同感で、MBAの授業の中で、こうした訓練の重要性を実感させられました。

例えばリーダーシップや倫理の授業では、対立する2つの考え方が提示されたときに、賛成か反対かの意思表明を全員にさせて、その立場でディベートをするということが何度もありました。

授業では2つの考えが示されて数秒後には、全員が賛成か反対かの立場を表明しなければなりません。
欧米人は、すぐにその場で自分が表明した立場とその理由をよどみなく述べることが出来るのに対して、私はいつも判断が遅れがちでした。

こういった訓練は、仕事のスピード化にもつながりますし、他人の理解にも、物事の本質を見極める力にもつながってくると思います。

 

留学が決まっている方にとって、留学前には必読の1冊だと思います。

また海外を考えていらっしゃる社会人の方にとっても、欧米人の思考を知る一つの手がかりとなる本で、おススメです。 

最後までありがとうございました。


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