技術発で産業構造が変化するかもしれない分野

      2014/04/15

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こんにちは。

留学コンサルタントの藤本です。

さて、前回の投稿での予告通り、今回から何回かに渡って、今後大きな変化が起こるかもしれない分野について書いてみたいと思います。
何かこれらの分野の中で興味あるものがあれば、学部や専攻選びの参考にして頂ければと思います。

最初に変化が起こるパターンについて書きたいと思います。

私は、今後大きく構造が変わる産業には3つの起点があると考えています。

1つ目は技術発。
新たな技術の実用化により産業構造が変わるパターンです。
2つ目はニーズ発。
時代の要請により産業構造が変わるパターンです。
3つ目はインフラ発。
発想や技術はあったけどそれが実現できるインフラが整ったことで産業構造が変わるパターンです。

今回はこのうち1つ目の「技術発で変化が起こる分野」についてです。

これが全てというわけではありませんが、ここで取り上げてみるのは以下の3つです。

  • ゲノム・遺伝子
  • 3Dプリンター
  • 五感表現

順に見てみますね。

 

ゲノム・遺伝子

ゲノム技術の進化により、人間の潜在的な病気の可能性やもしかすると寿命まで予測が可能になると言われることがあります。
アメリカの女優・アンジェリーナ・ジョリーが乳がん予防のため手術をしたというニュースがあったかと思います。
ああいった感じで、将来の病気が予測できるようになるかもしれないのがゲノムや遺伝子技術が作り出す世界です。

これが実用化されると大きく影響を受けると考えられる業界があります。

1つは医療業界です。
医療業界においては一般的に、発病してから医師の判断により治療法が選択され、手術や投薬を行います。
この判断は医師の知識や経験により行われます。
しかし、ゲノムにより事前の病気発生確率が分かるようになると、極端な話、医師の知識や経験に頼らずとも病気の判断ができるようになるかもしれません。
なので例えば、これも極端な話、予防医療に関しては、医者ではなくその人のデータを管理しているGoogleに相談するというルートが出来上がるかもしれません。

ちょっと極端に聞こえるかもしれませんが、既にGoogleはインターネット上での検索傾向やYoutubeの視聴傾向を把握して、その人の属性を予測しています。

ちょっとこちらにアクセスしてみて下さい。

https://www.google.com/settings/ads/onweb/?hl=ja

あなたの検索やインターネット閲覧傾向を見て、性別、年齢、趣味を予測しています。どうでしたか?

ゲノムや遺伝子情報は極めて慎重に扱わなければならない情報ですが、世界中の情報を整理するという理念を挙げるGoogleですからゲノム情報を管理するサービスを始めることは予想がつきます。

他にも生命保険や年金保険業界は大きな変化が起こることが予想されます。
生命保険は死亡リスク、年金保険は長生きのリスクを扱っています。
生命保険であれば、実際に死亡した人の受取人に支払う保険金は、他の長生きしている人が支払う保険料から賄っているわけですね。
死亡リスクというのは個人にとっては予想ができないからリスクなのであって、これがある程度予想できるようになるとリスクではなくなり、長生きできそうな人は保険料を支払わなくなるので保険のビジネスモデルは成り立ちません。
生命保険や年金保険は大きな変換を迫られるわけですね。

こうしてゲノムという技術で産業構造に大きな変化が起こる可能性があります。
この業界の担い手として存在感を増すのが、ゲノムデータを取り扱う機関です。
上記の通り、現在のプレーヤーの中ではGoogleという可能性もありますし、専門の公的機関が作られる可能性もあります。
もしかするとゲノム情報、身体情報、運動情報などを総合的に取り扱うような新たなプレーヤーとサービスが生まれるかもしれません。
もちろん、かなりプライバシー度の高い情報になりますので、その取扱いの安全性確保や法整備などが必要になってきます。

この分野は医療費の軽減や正しい予防により人の健康に貢献するという社会的意義も大きい分野です。

こんな世界に興味があるなら関連する分野の勉強をするということが考えられます。
ゲノムそのものについてなら生命科学の分野や医学の分野、ゲノム情報の取り扱いという観点なら法学、情報管理、コンピュータ、統計学などを学ぶということを考えても良いかもしれません。

 

3Dプリンター

昨年大きく市民権を得た3Dプリンターですが、これが本格化すると色々と産業変化が起きそうです。
まずはこれをご覧ください。

ここから見えるのは、今までアイデアがあっても実現できなかったものが簡単に実現できるようになるということです。
それに伴って、デザインの重要性が増すと言われています。

これまでのモノ作りというのはどちらかというと機能が先にあって、デザインはその上に付加されるものという感覚が強かったと思います。
しかし、3Dプリンターにより、様々なデザインが実現できるようになると、デザインの価値というのが相対的に上がってくるのではないかと思います。
またこれまでデザイナーという仕事は製造者とセットでしたが、3Dプリンターを使えばデザイナーが製造者も兼ねることが出来るようになります。

ということでデザインの重要性が高まるというわけです。

で、このデザインという分野ですが、3Dプリンターを駆使するとなると、その前提となる3Dプリンター用のデータを作れる人材が必要になります。
スキャナーでデータを取り込むということもありますが、今世の中に無いものを作ったり、スキャニングできない内部構造を作り込むためには3D-CADなどで設計が出来る人が必要です。
個人でそういったデータを作成して販売するという仕事も生まれるかもしれません。

あと3Dプリンターはどのような素材で作成できるかも大事な要素になります。
食べられる素材、丈夫な素材、通電性のある素材、人間の臓器に使える安全な素材など、素材分野でも3Dプリンターをきっかけに大きく発展する可能性があります。

こんな世界に興味があるならデザイン学、コンピュータ、化学(素材)などの分野で学んでみてはいかがでしょうか。

ただし、ここまで書いて少し思いましたが、例えば3D-CADだけを学びたいという人が、大学に行ってデザインを学ぶと少し失望するかもしれません。
大学で学ぶというのは、何か1つの専門知識だけに特化したものを学ぶというよりは、その基礎知識や周辺理論を体系的に学ぶということが主目的になります。
専門知識に特化するという意味では、職業訓練の領域になりますので、コミュニティカレッジや専門学校の方が向いているかもしれません。
大学で学ぶということは、例えばデザインとしての基礎知識をしっかり身につけながら、その実践スキルの1つとして3D-CADも学び、さらに、その分野の応用可能性について考える、そんな学び方で捉えておくことが必要です。

 

五感表現

匂いを記録できるデバイスがあるそうです。

http://mirainews.net/madeleine/

人間が持つ五感のうち、視覚、聴覚はすでにかなり再現性が高いわけですが、これに今後、臭覚、触覚、味覚などの再現性が高まってくると情報提供の在り方がかなり変わってくると思います。

五感表現を使うことで変わると考えられる1つの分野がマーケティングです。

例えば広告の世界では、これまでの視覚、聴覚に頼った広告は大きく変わり、食欲を誘う食品マーケティング、触り心地の良さを伝えられる洗剤のCMなど幅広い応用が考えられます。
さらに広告の世界に関して言えば、単に表現の種類が増えるというだけに留まらず、企業が広告を作る世界から、徐々にアフィリエイターなど個人が広告を作る世界にシフトしていくことも考えられます。
これらが組み合わさった時に、五感に訴えられるマーケターという職業が市場価値を持ってくるのではないかという気がします。

さらに五感が表現できるという意味では、エンターテイメントやアートの世界も確実に変わるでしょう。
これも個人が全世界に情報を発信できる時代ですから、五感表現を使ったエンターティナーやアーティストが市場価値を持ってくる可能性があります。
さらにその専門領域も細分化され、においや味覚、触覚の専門家という分野も充実してくるかもしれません。

エンターテイメントやアートの世界は、言葉を必要としなければ全世界に展開できるポテンシャルも持ちます。
日本人は感性が優れているとも言われますし、日本人の強みを活かせる分野でもあるかもしれません。

こんな分野に興味があるなら関連する分野としては以下のようなものが考えられます。
五感そのものの研究なら感性工学、心理学など。
五感表現を使った応用分野としてならマーケティング、エンターテイメント、アートなどです。

 

さて技術発で変わりそうな分野として3つほど紹介してみました。
技術発で変わる分野というのは他にもまだまだあると思います。

上に挙げた分野で何か面白そうと思う分野があれば是非調べて頂きたいなと思いますし、それ以外にもこんな感じで色々目を向けてみると面白いと思う分野が見つかるかもしれません。

次回はニーズ発で変化が起こるかもしれない分野について。

最後までありがとうございました。


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