留学生30万人計画と職場のグローバル化
こんにちは。Masaです。
いきなりですが、7年後の2020年と言えば??
そう、東京オリンピックですね。
でも、教育界では同じ2020年に外国人留学生30万人を受け入れる、という大胆な方針が政府から出されています。(いわゆる「留学生30万人計画」)
本日はこの留学生30万人計画と職場のグローバル化について書いてみたいと思います。
◆留学生30万人計画とは
2008年に政府が発表した外国からの留学生受入れに関する方針。
この中で2020年までに30万人の留学生を受け入れる方針を打ち出している。
2008年時点で14万人だった留学生を2020年までに2倍以上の30万人に増やすということです。
実際には、方針発表後に起こった東日本大震災や、そもそも日本の学校側の受け入れ体制が整っていないなどの問題で、なかなか思うようには進んでいないようですが、仮に7年度の2020年に30万人まで増えたとすると、どんなことになるのかシミュレーションしてみます。
◆留学生30万人計画で何がどう変わる?
社会人の皆さんに質問です。
皆さんの職場には外国人はいますか?
私の職場にはいます。
でもまだ少数派です。職場は日本人が圧倒的に多いです。
職場がグローバルか、というとそういう感じはしません。
現在、日本では、こういった職場か、外国人は全くいない職場が大半だと思います。
大学生の皆さんに質問です。
皆さんの周辺には外国人留学生はいますか?
2012年のデータでは、日本への留学生のうち79%が大学、大学院生で、合わせて11万人ほどが日本の大学に在籍する外国人留学生ということになります。
2012年の日本の大学生は288万人だそうですので、学生の約4%、25人に1人が外国人ということですね。
卒業年度を迎えた外国人留学生のうち22%は日本国内への就職をするそうです。
約8,000人ですね。
ちなみに31%は日本国内への進学です。
仮に7年後の2020年に30万人の留学生受入れを達成していたとすると、2020年の国内就職者は2倍強の1.7万人ということになります。
先ほど、私の職場は日本人が圧倒的に多いと言いましたが、実は、新卒で入社してくる社員に関して言えば、相当な割合で外国人です。というか外国人の方が多いくらいです。
7年後、この割合が更に増えて、かつ今の50代のベテランが定年退職していったとすると、職場を見回してもかなりの割合が外国人ということになります。
人種の多様性はさておき、外国人比率だけで言えば、立派なグローバル環境です。
さらに法務省では外国人の高度人材に対してポイント制を導入して受入れを優遇する施策を打ち出しています。
中途入社でも外国人の採用が増えることは間違いありません。
現在、 ほとんど外国人がいない職場環境であっても、たったの7年でここまで変わる可能性があるということです。
(データ出典:独立行政法人日本学生支援機構「平成24年外国人留学生在籍状況調査」)
◆言葉の問題
よく日本の企業で外国人が働くには日本語が壁、日本の企業は日本語で守られている、という話もあります。
その意味で行けば、私の仕事は経営コンサルティングで、外国人からしてみれば、恐らく、最も高度な日本語力が求められる職業の1つだと思います。
そんな職場でも、問題なく外国人は対応し、働いているわけです。
ということで、日本語で守られるという意見は、私は感覚的にあまりないのかなと思っています。
それどころか言葉に関して言えば、逆に日本の職場の方から、グローバルに向かって変化しようという動きもあります。
ご存じ、社内英語公用語化です。
この社内英語公用語化の是非については、またの機会に書きたいと思いますが、これは一次的なブームではなくて、今後も同じような動きが出てくるのではないかと思います。
そうなると、ますます外国人が働きやすくなって、職場のグローバル化は一気に進行します。
7年後、東京オリンピックが開かれる頃、どんな日本になっているか予測するのは難しいです。
でも、職場のグローバル化がますます進むという可能性は、かなりの確率であり得ると思います。
そうなったときに、その流れにしっかり対応できる人材がこれからは求められます。
あなたは、そのときに対応できる側の人材になっていますか?
最後までありがとうございました。
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