海外移住の前に知っておきたいこと 【書評】Courrier Japon(クーリエジャポン)2013年10月号
こんにちは。
グローバル&クオリティライフへのチャレンジャーMasaです。
昨日クーリエジャポンの10月号が発売されました。
今月の特集は「やっぱり、海外で暮らしてみたい。」
今日はこちらの感想を書いてみます。
編集長曰く、今回の特集は、クーリエ史上最長の特集とのことで気合が入っています。
海外移住にあこがれる人は多いと思いますが、同時に、
どんな資格(ビザ)で滞在するの?
仕事はどうするの?
どのくらい生活費がいるの?
子供の教育は?
現地の人とどのくらい仲良くなれるの?
病気になったときは大丈夫?
という疑問は多いと思います。
今回の特集では、こういった疑問に全てではありませんが、ヒントがあって参考になりました。
どのエリアでも理想と現実はある
今回特集で取り上げられているエリアは
パリ
ロンドン
コペンハーゲン
クアラルンプール
バンコク
シンガポール
ニューヨーク
サンフランシスコ
ハワイ
です。残念ながらカナダは取り上げられていませんが、どれも人気の移住先ですね。
これらのエリアに住んでいる人のインタビュー記事をヨーロッパ編、アジア編、アメリカ編に分けてまとめられています。
ちょっと強引にざっくりまとめると
ヨーロッパ(パリ、ロンドン、コペンハーゲン)
・ここがGood :文化・芸術が身近、ワークライフバランス、子育てへの支援
・ここがBad :高額な家賃・生活費、現地の人との距離感、ビザが取得しにくい
東南アジア(クアラルンプール、バンコク、シンガポール)
・ここがGood :経済成長と活気、安い家賃・生活費
・ここがBad :治安、経済発展に伴う家賃高騰、文化成熟度はこれから
アメリカ(ニューヨーク、サンフランシスコ、ハワイ)
・ここがGood :夢を追いかける若者や成功者たちの活気
・ここがBad :高額な家賃、医療費、仕事が少ない(ハワイ)
日本を含めて、どのエリアで暮らすにしてもプラスの面とマイナスの面があります。
シンプルに言うと
プラスの面>マイナスの面
となっていて、その国に滞在する資格があるなら、そこに移住をすべし、ということ
だと思います。
特に印象に残った記事は
そんなプラス面とマイナス面のマイナス面をよく現しているコラムがありました。
パリで子育てをするアメリカ人から見たフランス人気質の分析です。
”私のように米国の中産階級の家庭で育つと、楽観的な性格になるのは、ごく自然なことだった。”
”生徒はほぼ全員が、「優秀」か「とても優秀」という評価をもらっていた。”
”フランス人の悲観的な考え方は、幼年期から養われるものだ。(略)フランスの絵本では、問題の解決策は見つかるには見つかるが、遅かれ早かれ、同じような問題がまた繰り返される。”
”学年が上がると、20点満点のテストがあるが、どんなに優秀な生徒でも満点を取ることはないという。この国では、満点とは理想であり、理想は実現不可能なものだからだ。”
日本人から見ると、アメリカ人もフランス人も同じ白人で、違いが分かりにくいのですが、筆者によると、その内面、考え方には、これだけ違いがあるようです。
楽観的に考えるアメリカと、現実を考えるフランス。
どちらも一理ありますね。
結局、これらのバランスなのではないかと思います。
”子どもたちは、私のことを「アメリカっぽすぎる」と非難する。”
”娘に「フランス人って、少しおかしいわよね」と言うと、「違うわ。おかしいのはお母さんのほうよ」と言い返された。”
海外で子育てをすると、多くの子供は親よりも早く現地の文化や価値観を吸収していきます。
そのため、こういった親子間での価値観の違いを生むということなのかもしれません。
海外で子育てをするのは、単に、子どもに英語を学ばせる、というだけ以上の、ある意味覚悟のようなものが必要なのかもしれないと考えさせられました。
なかなか濃い今回の特集でした。
最後までありがとうございました。
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