カナダの祝日のあのゆったり感はどこから?

カナダの祝日のあのゆったり感はどこから?

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こんにちは。

Masaです。

川口マーン恵美さんの
「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」
を読んでいてちょっと懐かしいなと思えるところがあったので書いてみます。

住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち (講談社プラスアルファ新書)

この本は、ドイツに住む著者が、

外国人が見ている日本という国
日本人から見たドイツという国
ドイツを経験した上で改めて見た日本

といった感じで、日本とドイツを色々な面で比べています。
合理的に見えるドイツが実はそうでもないことが多いなど、とても興味深い本です。

その中でドイツについての記述のいくつかが

「ああ、カナダもそうだったなあ」

というところがあってドイツの話なのになぜか懐かしさを感じてしまいました。

 

その中の1つが休日の話。

ドイツでは法により、日曜日と祝日は年4回の例外を除き、終日すべての店は閉めなければならないそうです。

カナダでは日曜日にすべての店が閉まるということはありませんが、祝日は多くの店は閉まっていました。
ウォルマートのような大手流通チェーンでもそうです。
カナダに行って最初の祝日、はりきって買い出しをしようとしてバスで遠出したのに、何一つ買えずに帰宅したことを思い出します。

これは日本人の感覚からするとかなり不便に感じると思います。

ところが著者はこんな感想を言っています。

店がすべて閉まってしまうときのドイツが不便な一方、「どうせ何も買えない」その時間だけは、「何か買いたい」という欲望や、「何を買うべきか」という悩みや、「買い物をしなくては」というプレッシャーと無縁でいられるため、妙な解放感があるのは事実だ。
それどころか、財布も持たずに、きれいにディスプレイされたショーウインドウを眺めながら歩く、静かな日曜の繁華街は、私たちを結構ゆったりした気分にしてくれる。
東京で繁華街の雑踏に立つとき、歩けないほどの人波のなかで、ふとドイツの日曜を思い出す。すると、ドイツにいるときは、不便で歯ぎしりしたくなっていたはずなのに、なぜか突然、その静けさと安らかさが懐かしくなるのだ。

この文を読んで、私の脳裏にもトロントの静かな祝日が思い出されました。

基本的に、平日でもゆったりのんびりした時間が流れているカナダですが、祝日の朝なんかは特にゆったりした時間だったなあと思い出します。
街に出ても歩く人は少なくて、多くの人は家でリラックスした時間を楽しんでいたんだと思います。

あのゆったり感は、お店が閉まっていたのが理由の1つだったのかもしれません。

 

 

日本でも年末年始は多くの店が休みますよね。
(百貨店とかモールは初売日がどんどん早まってはいますが。。。)

すると、なんだか街が静かになってゆったりした気分になりませんか?
人間、こういうリラックスできる時間を持つことってとても大事だと思います。

利便性を追及することは大事ですが、便利が善で不便が悪、という単純な割り切りで考えるのではなく、少しくらい不便でもその分、心のゆとりのある生活が持てるなら、そういう選択肢も有りなんじゃないの、と思った次第です。

 

最後までありがとうございました。