学校選択の幅が広がる?カナダの大学の条件付き合格制度について

学校選択の幅が広がる?カナダの大学の条件付き合格制度について

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こんにちは。

Masaです。

カナダの大学に出願したい!しかし、ネックになるのは英語のスコア。。。
そんなときに見ておきたいのが条件付き合格という制度です。

出願者の英語以外の要素は合格レベルなのに英語のスコアだけが足らないというときは「条件付き」で合格が出る場合があります。

 

チェックしておきたい「条件」の中身

大学のホームページを見てみると条件付き合格について公にしている学校があります。
「条件付き」と言っても中身は色々です。

1つは出願時点でスコアが足らなくても”入学時点までに”スコアをクリアすれば合格を認めるというパターン。
この場合は、入学時点までの時間が稼げることになり、TOEFLやIELTSの準備期間が短かった場合や、まだ伸ばせる余地がある場合は有効です。
その一方で、TOEFL、IELTSのスコアが入学までに伸びなければ入学できないことになります。

もう1つのパターンとしては大学の指定する語学学校(多くの場合は大学付属学校)で語学研修を修了することで合格を認めるパターン。
この場合は、さらに細かく分かれて、大学への入学前に学校での研修を修了させなければならない場合と、大学の授業の一部と語学研修を並行して受講しながら一定期間内に語学研修が修了すれば正式に大学の学生として入学ができるという場合があります。

語学学校修了の条件は個々で異なります。
TOEFL、IELTSのスコアが求められるケースもあれば、語学学校独自の試験をパスする必要があるケース、決められた期間参加して課題をこなせば修了が認められるケースと様々なので、個別に確認が必要です。

また厳密には条件付き合格ではありませんが、付属の語学学校修了で英語のスコア提出が免除される(改めて他の要素を含めて審査は必要)という場合もあります。

さらに、これまでの学歴における英語の成績を見たり、ホームページには明確に記載がなくても最低スコアより低くても合格が出るケースや条件付き合格が出るケースもあります。
これらはかなり例外的なケースになりますが、どのような基準かは大学側の判断です。

更に合格や条件付き合格の基準は、同じ学校でも専攻によって異なります。
一般的には大学全体の基準があって、専攻によっては更にその基準よりも厳しい独自基準を設けているという形になります。
ロースクールやビジネススクールなどのプロフェッショナルスクールはそうなるケースが多いです。

 

カナダの各大学の条件付き合格の状況

カナダの主な大学の条件付き合格について見てみました。
大学は以前ご紹介したMaclean’sのランキングの各カテゴリー上位5校です。

尚、ここでは大学(学部・大学院)としての基準を掲載しています。
専攻によっては必ずしもこの通りではありませんのでご注意ください。

 

①Medical Doctoral University (博士課程のある大学)

大学 区分 英語テストのスコアが最低基準に届かない場合
マギル大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
大学院 記載なし
ブリティッシュコロンビア大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
大学院 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
トロント大学 学部 条件付き合格有(英語の成績を考慮することもあり得る)
大学院 記載なし
クイーンズ大学 学部 語学学校の修了で英語スコアが免除になることがある
大学院 記載なし
アルバータ大学 学部 語学学校の修了で入学が可能
大学院 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)

 

②Comprehensive University (修士課程のある大学)

大学 区分 英語テストのスコアが最低基準に届かない場合
サイモンフレーザー大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
大学院 条件付き合格有(入学までにスコアをクリアすること)
ビクトリア大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
大学院 記載なし
ウォータールー大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
大学院 記載なし
ニューブランズウィック大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
大学院 条件付き合格無
ゲルフ大学 学部 語学学校の修了で英語スコアが免除
大学院 語学学校の修了で英語スコアが免除

 

③Primarily Undergraduate University (主に学士課程の大学)

大学 区分 英語テストのスコアが最低基準に届かない場合
マウントアリソン大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
ノーザンブリティッシュコロンビア大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
レスブリッジ大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)
アカディア大学 学部 語学学校の修了で入学が可能
プリンスエドワードアイランド大学 学部 条件付き合格有(語学学校の修了が条件)

 

条件付き合格の利点とリスク

各校の状況を整理すると、学部入学は多くの場合条件付き合格の制度があることが分かります。
大学院の場合は学部よりも条件が厳しいことが多いですが、条件付き合格の制度がある学校もそこそこあります。
という事実を知っておくだけでも学校選択の選択肢は広がるのではないでしょうか。

ただし、条件付き合格はあくまで条件付きであって、100%認められるというものではないことに注意が必要です。
語学学校の修了が条件でも、その修了レベルというのが非常に高いものを求められる場合は、いつまで経っても修了できないことになります。
このレベルというのは個々によって異なりますので確認が必要です。

また、現地に行って新しい生活に慣れるまで大変な中で、もう一つ山を越えなければ正式な学生の立場になれないというのは精神的にも辛いものがあると思います。

ということで、選択の幅を広げてくれる条件付き合格ですが、最初からそこを狙うというよりは、例外的に捉えておいて可能な限り堂々と入学できるスコアをまずは目指すことが大事です。

大丈夫。やればできる。

最後までありがとうございました。